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今年は例年以上に『これってモトクロス奮闘記なの?』的なネタが多くなりそうですが、とりあえずいってみましょう!


■ そうちゃんバイクデビュー?(2007年3月)

 そうちゃんの3歳誕生日記念に多摩テックに行ってきた。
3歳以上という乗車条件をパスし、はじめてピンキーバイク(電動三輪車)を運転するそうちゃんはとても楽しそうだった。
今までなっち姉ちゃんが乗り物に乗る姿を眺めるばかりだったそうちゃんは、

『僕、ニイニ(お兄ちゃん)になったの!』

と、いつになく家族の先頭に立ち遊園地内を闊歩していた。

SGMそうちゃんKLX
SGMそうちゃんKLX



■ 07年練習開始(まっち)(2007年5月4日)

 五月晴れの中、バンザイダートの仲間約20人とSGMでバイクに乗ってきた。 子連れということもあり「バーベキューついでに少し乗れれば、、、」位に考えていたが、なっち、そうちゃんがオリトさん、さとうさんジュニア達と仲良く遊んでいたので予想外に長く乗ることができた。
超久々のコーナリング練習で色々収穫があったので、レポを書くことにします。

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■やっさんスクール
 広場奥のショートコースで、DESSYさん、親方さんがやっさんコーチのスクールを受けていた。
やっさんというのは、関東各地のレースに出没する度に(トラブルが無ければ)かなりの確立で表彰台に立つ雲の上の存在。ブルカップの荒れた路面を何も無いかの如く走るのが印象に残っているバンザイダートのトップランナーだ。そんなやっさんに教われるチャンスとばかりにスクールに混ぜてもらった。

やっさん:『まっちはロードバイク乗ってるみたいなコーナーの走り方を直さないと速くならないな。』
まっち:「あれ?基本通りに走ってるつもりなんだけど、、、」
やっさん:『例えば左に曲がる時は、マシンを左に思いっきり傾けて、左太ももの付け根で真上からシートに座って(この左太もも付け根に)体重を乗せて走ってみるといいよ。』
まっち:「えっ、曲がる方の足の付け根に体重を乗せるの???」

『内足の付け根に体重を乗せる』というのは、今まで聞いたことも読んだこともないコーナリング方法だった。
今まで曲がる時はリーンアウトで外足に体重を乗せて走っていた(内足に体重を乗せるのは間違いだと思っていた)ので混乱していると、詳しく解説してくれた。

『まっちは、コーナーを曲がる時のバンク角が全然足りないんだよ。まずはコース走らなくていいから、その辺の空き地で思いっきりバイクをバンクさせて小さくクルクル回る練習してごらん。バイクが倒れるまでバンクさせてみれば体重のかけ方が分かると思うよ。』

言われた通りにクルクルと回ってみる。なるほど、バンク角が増すと、外足より内足付け根に体重をかける方がマシンをコントロールしやすい気がしてきた。内足付け根加重は尻がシートからはみ出る分スタンディングに近く、シートにドテッと座った外足加重よりも、上半身が柔らかく自由に動かせる気がした。

疲れたので休憩していると、ドリフトキングの轍さんが現れ、やっさんと一緒にコースを走り始めたのでウォッチング。
スピードが速くスムーズすぎて良くは分からないが、確かにやっさんはコーナー進入の減速と同時に内足の太ももをバイクに押し当てるようにして曲がっているように見えた。2人共全身をセンサーにして微妙なコントロールをしながら走っている点が自分との大きな違いだと思った。

その後、色々な場所を「内足付け根加重」を試しながら走ってみる。 低速のうちはできてるような気もするが、 スピードを上げると体に染み付いた今までの走りにどうしても戻ってしまう。
全く習得できていないが、子供達が気になり今日の所は練習終了とした。

このやっさんに教わったコーナリング方法、果たして僕にマスターできるのだろうか?

SGMなっちとそうちゃん
SGMまっちCRM



■ 07ブルカップエンデューロ 最終戦(まっち)(2007年11月11日)

1.レースまで
 大井松田の小松試験場特設コースでブルカップが行われるのは今年限りとなるという話を聞いた。 今までこのコースでの2時間レースに2回出場して2回ともリタイヤ。 このままでは終れないとばかりに最終戦への参戦を決意した。

レース前はいつもフットサル等で体力作りをするのだが、今回はどうも気合いが入らないままレースまで1週間となった。緩んだ体に活を入れるべく会社帰りに泳ぎに行くと、不摂生な体はスイミングにも耐えられずに風邪をひいてしまった。

『ヤバイ、このままでは戦えない!』

別に金を払えばレースに出れるのではあるが、こんな準備不足な状態では走る意味がない。やるだけやったという充実感を持ってスタートラインに並ぶのがレースに対する僕のささやかな礼儀だ。
しかし、最後の大井松田は待ってはくれない。どうする俺?

『そうだ、今回は(体力面には目をつぶり)精神面での充実感を持って挑もう!』

まっち考案(?)、音楽気合注入法の実行のため、最近めっきり行かなくなったCDレンタル店に行き、やる気にさせてくれそうなCDを探す。最近の歌は分からないので、とりあえずランキング上位からモー娘だろうが倖田来未だろうが構わず歌詞カードをめくること1時間、あった、やる気になれそうなフレーズが。

『雨上がりの道は泥濘(ぬか)るむけれど、今ココに生きている証を刻むよ』         (コブクロベスト「ここにしか咲かない花」より)

いつもドロドロの大井松田での最後を締め括るレースにまさしく丁度良さそうな歌詞ではないか。大井松田の大地に、36歳(、既婚2子、疲れ気味&空回り気味、人生の意味が分かってきたがしている)の今の僕にしか刻めない足跡(タイヤ跡)を深く刻み込もう等とイマジネーションを膨らませるうちに気持ちが昂ぶって来た。

さらに、このアルバムを聞き込むうちに、もう1つ今回のレースにぴったりなフレーズを見つけた。

『勝ち負けだけじゃない何かを教えてくれたレースがある。一緒に走った冷たい夏の雨』     (コブクロベスト「君という名の翼」より)

天気予報では雨のレースとなりそうだが、きっとこんな気持ちで2時間レースのチェッカーを受けることになるんだろう。
そうな風に考えてレースまでの日々を過ごしていた。



2.レース前々日
 レース前々日の晩、バンザイ掲示板に「今回のブルカップは事前エントリーで定員に達したため、当日エントリーはできなくなった」との情報が記されていた。

『ヤバッ、俺レース出れないじゃん。』

今回のレース、エントリー台数が多いことは予想していたが、まさか当日枠がなくなるとは、、、。 最後の大井松田で、2時間レース初完走のシナリオが、、、。
バンザイダート仲間の「最後まであきらめるな!」との言葉に背中を押され事務局に問い合わせると、ショートトラックなら当日エントリー枠があるそうだ。ちょっと物足りない気もするが30分のこのショートトラックレースで最後の小松試験場特設コースを締め括ることに決めた。



3.理想のモトクロスライフ
 風邪気味のそうちゃんを家に残し、なっちと2人で会場入り。 既にほぼ準備の整っているオリトファミリーに、いつも申し訳ないと思いつつ、なっちを預け小雨の中準備を開始。 久しぶりに会うテツさんに冷却系の弱いCR80のオーバーヒート対策の秘密兵器『テツさんお手製リザーバータンク』を取り付けてもらい準備完了。 急いで車検を通し、パパの戻りを待ち焦がれているであろうなっちの元へ向かう(なっちお待たせー)。

『なんだ、この居心地の良い空間は!』

オリトさんのハイエースのルーフから伸びたタープには、厚手の透明シートが垂れ下がり、横から振り込む雨や風をシャットアウト。 ストーブが焚かれたタープ内は快適で、この空間だけなんだか別世界。
まるで子供部屋にいるかの如くくつろいだ様子のなっちは、楽しそうにエミさんに折り紙を教えてもらっており、こちらには見向きもしないではないか。

リザーバータンク付きCR 居心地のいい空間


「濡れた新聞紙をはじめに巻くのがコツなんだよね。」
と焼き芋用のさつま芋をアルミホイールで包むオリトさんもレース前とは思えぬくつろいだ様子。
レースで周りが見えなくなりがちな自分も(うちのセレナでもこんな空間が作れるようにし)家族でこんな和やかなモトクロスライフが送れるようになりたいなぁ。




4.レース開始   NEW
 レースのスタート時間が近づいたので、なっちを快適子供部屋にあずけてコースに集合。先程までの雨も止み俄然やる気になる。
出走台数は15台、半数が初心者で半数は僕と同じく最後の大井松田をどうしても走りたい人。
レースに出るバンザイ仲間のオオツさんやこのHPを通して知り合った中村さん親子と、しばし雑談タイム。 やがて主催者から「小さな子供にはくれぐれも気を使って走ってほしい」という説明があり、小さな子供から順にスタートラインに並びレーススタート。
説明を受けた手前、えげつなく前列の子供を抜く訳にもいかず皆が周りの様子を伺いつつ穏やかなスタートを切る。そんな中、子供の脇を矢のようにすっ飛んでいく1台のKX。

『オオツさんだ、、、。』

オオツさんを追うように、他のマシンも子供達の隙間から飛び出していく。第1コーナーで子供達をかわし、懸命に先頭集団を追うが、後ろ姿は小さくなるばかりで、1周目を終える頃には視界から前走者は消え、1人旅状態となった。

レーススタート レースゴール


自分のライディングを写真で見ると、どんな所もほとんど同じ姿勢で走っているのが気になっていた。 今回はこの動きの無さを修正しようと、ダースポ表紙で見たカーマイケルをイメージして体を思い切り前に出したり後ろに引いたりしながら走ってみる。 この走り方と、レースでスピードに乗っていることが相乗効果を生み、いつもよりいい走りができているようだ。
まるでライダーベルトをつけた3歳のそうちゃんが仮面ライダーに成り切るのと同じように、カーマイケルになり切る36歳のまっち。 年齢も仕事のいざこざも全てを忘れて広大なコースをただ走ることだけに専念する。

5周目位だろうか、後ろから2スト音が迫ってきたかと思うと、一瞬で(トップのオオツさん?)にぶち抜かれる。 少しでも喰らいつこうとアクセルを開けると、玉砂利に乗ったマシンがコントロールを失いコース脇に突っ込む。すぐに復帰するが後続にも抜かれてしまう。

後半は、普段の運動不足と練習不足がたたり腕が悲鳴を上げだした。レース前にテツさんがくれたアドバイス

「どんなコースにも腕の力を抜けるポイントっていうのが必ずいくつかあるから、そこを通る瞬間に力を抜くと腕上がりにならない」

を試しながら走るうちに「あと1周」のサインボード。
応援してくれる、監督、テツさん、おりとさん、DESSY、さとうさん、えみさん、なっちにPOWERをもらい、最後の力を振り絞り、乱れてもとにかくアクセルを開けて走りフィニッシュ!
と思ったら「あと1周」のボードが出たままなのでもう1周。 気力も体力も尽きてしまったので、最後はあのコブクロの歌を頭の中に響かせ、バイクの楽しさを教えてくれたこの小松試験場特設コースを目に焼き付けながらレース終了。4位/15台と、初級者向けレースながらこのコースで初めて満足のいく結果が残せた。

レースゴール 声だし


蛇足:このところ、自分が速くならないのを7年落ちCRの老朽化のせいにする節があったが、(リザーバータンクのおかげもあり)今回のCRは最後までノントラブルでグイグイと走り、ポテンシャルの高さを見せつけてくれた。
(CRF150に浮気せずに)まだまだコイツと付き合っていこうと思った。

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