1. そうちゃん初のSGM走行(2011年1月22日) 金曜日の晩、久々に土日連休が取れそうだと携帯からバンザイ掲示板を覗くと、日曜にオリトさんがオフビで子供の練習をさせるとの書き込みを発見。頼まれていた買い物を土曜に済ませ、日曜オフビでオリトさんに合流するプランの詳細を練りつつ帰宅準備をしていると上司に肩を叩かれる。 『日曜日に緊急でやってもらいたい仕事があるんだけど、、、。』 徹夜続きでやつれた上司に無理とは言えず出勤を承諾、だが一旦心に描いた週末のバイクプランを完全に白紙に戻すのは難しく、行き先をSGMに変更して土曜に買い物とバイクの両方をこなすプランへ変更。金曜のうちにセレナにKLX-110、DR-Z70、PW50の積み込みを済ませ、土曜の朝SGMに向けレッツ ゴー! 今回はそうちゃん初のSGMということで、「広場」と呼ばれる広い空き地の横に車を停めて練習開始。PWに跨ると爪先しか届かぬそうちゃんは、これまで練習していた近所の空き地には無かった路面のうねりや凹凸に苦しめられ何度も転倒。怪我してはたいへんとGODさんから頂いたブーツを履かせると、まだサイズが大きく足に合わないようでさらに転倒が増えてしまい30分程でやる気を喪失。ほろ苦いSGMデビューとなった。 一方、DR-Zで広場を自由に走っていたなっちは、『せっかくSGMに来たから別の場所も走りたい!』と意欲的。「そうちゃんと2人乗りで後付いていくから自由に走っていいよ!」 と電池の切れたようなそうちゃんをKLXのシートの前に座らせ2人乗りでなっちの後に続く。 SGMは走り尽くしたつもりでいたが、なっちは思いもよらぬ道を選んで入っていくため、これまで知らなかった走ったいくつかのルートを発見できた。そのうちになっちの練習に丁度良さそうな石の少ないコースが見つかり、思う存分走り回る。今日は(今後の楽しいバイクライフのために)そうちゃんのレベルをなっちに近づけるつもりであったが、なっちばかりが上達し2人のレベル差がさらに開いてしまった。 『じゃあそろそろ車に戻ろうか!』 なっちに先導を頼むと車に戻る道順が全く分からないと言う。『パパもここ何処か分からないからとりあえず車だと思う方に走ってみてよ。』と先導させるが、同じ場所に戻ってしまうばかりで全く車に戻れない。 「お姉ちゃん、そっちじゃないよ〜!」とヤジを飛ばすそうちゃんにも先導させるが、これまたやっぱり車に戻れない。かなり疲れた様子のなっちと道端で小休止しながら課外授業の開始。 『2人ともそんなに難しくないから良く考えてみな。太陽はどっち?川はどっちに流れてる?川沿いの道路はどっちだと思う?』 と2人に頭を使わせ車の方向を導き出させる。「じゃあ、車はこっちの方角にあるはずだね。」と目的の方角に進み、小山を超えるといきなりセレナが現れた。ほっと胸を撫で下ろす子供達。 2. トランポの買い替え検討(2011年1月〜2月) ■ 車買い替えの掟 今回の買い替えでぜひとも叶えようと考えたのが、ズバリ『新車の購入』。 友人が新車を買うのを横目にこれまでリーズナブルな3台の中古車を乗り継いできたが、ゆっち(嫁)もようやく運転に慣れたようだし、家族4人で車に乗る機会が最も多いこの先の十数年を後悔の無いものとするために、次は『これだ!』と思えるような信用のおける新車を愛着が湧くまでとことん乗ろうと考えた。 ■ 車種の検討 今回もファミリーカーとしての取り回しとトランポとしての積載性を兼ね備えた5ナンバーサイズハイトミニバン3種類、NISSANの『C26セレナ』、TOYOTAの『R70ノア(ボクシー)』、HONDAの『RKステップワゴン』に候補を絞りディーラー回りを開始。 まずはNISSANに行き、発売後2ヶ月の『C26セレナ』をチェック。外観も内装もまあ納得のいくレベルではあるが積載性で残念な事実が判明。我家のC24セレナがKLX110、DR-Z70、PW50の横3台積みができるというのに、この最新型のC26セレナは、横3台積みができなくなっていた。これは、C24セレナが3列目シート背もたれを後方に倒して左右に跳ね上げるのに対し、C26セレナは前方に折り畳んで跳ね上げる仕様のためで、背もたれの壁面からの張り出しがC24よりも大きく収納スペースの幅が20センチも狭くなっているのだ。横3台積み以外の積み方をすれば何とか3台積めそうではあるが、バイク以外にも3人分の大量の荷物を積むことを考えると頭が痛い。値引きが渋めなのも気になる所だ。 次はTOYOTAの『R70ノア(ボクシー)』をチェック。こちらもC26セレナと同じで横3台積みは無理。しかも積載能力がC26セレナよりも低く、3台+3人分の多量の荷物は積めそうにない。モデル末期で値引きは期待できそうだが、外観も好みでは無く候補から除外することにした。。 そして最後はHONDAで『RKステップワゴン』をチェック。ステップワゴンは3列目シートがクルリと反転して床下に収納できるためバイクの横3台積みが可能。上級グレードであるスパーダの外観やパドルシフトが気に入るも、内装の桁違いの安っぽさや乗り心地の悪さ、3列目床下収納後の床面強度不足や3列目頭上に荷掛けフック(取手)が無いなど細かな点が気になった。 そんな訳で、今回も8年前と同じセレナとステップワゴンの一騎打ちとなる。内装と乗り心地重視のゆっちはセレナが気に入り、外観と積載性重視の自分はステップワゴンを気に入り2人の意見は全く噛み合わない。決算期となったため、ゆっちが欲しい「セレナ Highway Star」とまっちが欲しい「ステップワゴン SUPADA(Zグルード)」で競合させ安値を出した方にすると決め2月初旬に商談を開始した。 Highway Starのあまりの条件の悪さにSUPADAに的を絞り、友人や同僚の紹介で大きな値引きを引き出そうと交渉を進めていると、NISSANから「 Highway Star Jパッケージ」という標準装備のアイドリングストップ・横滑り防止装置を省き、両側電動スライドドア・セキノンライト・デュアルエアコンを着けたお買い得なHighway Starの販売を近日中に開始するとの情報を耳にする。
翌日、そうちゃんがインフルエンザになってしまい、HONDAでの試乗は泣く泣くキャンセル。予定が開いてしまったので高熱のそうちゃんと看病のゆっちを家に残し、なっちと2人でブックオフで時間潰し。その帰りに2件隣にある違う系列のNISSANをのぞくとこちらの営業マンも積極的。昨日の別系列NISSANでの交渉結果を伝えて待つこと30分、「今日(2月6日)ならJパッケージを発売前の割引価格で準備できるので、フルセグHDDナビ、バックモニター等全て込みで260万で出します。」と、別日産での口約束価格より10万近く安い金額を出してくれる。心の中に納得の鐘が鳴り響くのを感じ、HONDAと昨日のNISSANにおことわりのTELを入れ試合終了。 HONDAとの最終商談予定日にインフルエンザになったそうちゃんにお気に入りの故事「人間万事塞翁が馬」を連想しつつ、晴れ晴れとした気分でNISSANを後にした。 3. C24セレナ最後のSGM(2011年2月20日) 新型C26セレナの納車を翌々週に控えた週末、C24セレナで最後にもう1度だけSGMに行こうと子供達を誘う。なっちは午後から友達と遊ぶ約束があるそうだが、昼過ぎまでに帰れば大丈夫とのことで早起きをして準備を開始。最近料理に目覚めたなっちは、 「パパ新車にたくさんお金使っちゃったから朝ごはんは私がお弁当作ってあげる!」 と、まっちがバイクを積み込む間にピラフとウインナーのお弁当を作ってくれた。なっちのお弁当を食べながら車を飛ばし朝のSGMに向かう。 先週の雨で広場は水漬しのため、上流側入口近くの比較的水溜りの少ない4駆コースで練習開始。なっちは楽しそうに走り回るがそうちゃんは所々の水溜りを避けながら走るのが難しいようで、水溜りの全く無い近くの林間コースに移動。だが今度は生い茂る草木に悪戦苦闘し転んでしまい、さらに簡単そうな広場近くのオーバルコースにまた移動。移動の度にそうちゃん・PW・KLXを運ぶまっちは大忙し。 今日のコースコンディションはなっちにとっても厳しいようで、マディーで転倒しては『パパー、バイクがたいへん!』などと大声をあげる。大急ぎでなっちの所へ行き水溜りからバイクを引っ張り出してエンジンを掛けているとそうちゃんの叫び声「パパー、たすけてー!」。いつになく大人気のまっちは、広大なSGMをヘトヘトになるまで右往左往するのであった。
休憩の後、いつものようにDR-Z80と2人乗りのKLX110の2台でSGMを探検。どこも水溜りが多く走りにくいため手短に元のコースに引き上げて再び練習。
はじめは転んでばかりいた林間コースを転ばずに走れるようになったそうちゃんは自信を付けたようで、『僕、セレナの所まで自分で戻ってみるよ!』と自力で無転倒セレナまで帰還、なっちもDR-Zの調子が悪くなるまでマディーをたくさん走って練習終了。 4. C24セレナ本当に最後のSGM(2011年2月27日) 先週がC24セレナでの最後のモトクロスのつもりだったが、週末急に時間ができたので、今度こそ本当に最後ということでSGMに行こうと子供達を誘う。なっちは午後に英語塾、そうちゃんはスイミングスクールの振り替えがあるらしいが昼過ぎまでに帰れば大丈夫とのことで準備を開始。 なっちは今回も弁当を作ると台所に入る。冷蔵庫にほとんど食材が無く何を作ろうか悩んだらしいが、冷凍食品のシュウマイ・スライスチーズ・残り物をみじん切りしてご飯と混ぜ合わせてレンジでチンした創作料理を作ってくれた。チャーハンのようでありドリアのようでもあるこの料理、「美味い!」と素直に言葉が出るものではなかったが、金欠パパの力になろうと残り物で頑張って弁当を作ってくれた気持ちはとても嬉しく、ほとんど箸をつけないそうちゃんの分まで腹一杯食べた。 「そうちゃんにはたこやきを用意しました。」 と、なっちは冷凍食品のたこやきをレンジでチンしたもうひとつの弁当箱を鞄から取り出した。さすがなっち姉ちゃん、好き嫌いの激しいそうちゃんがチャーハンドリアを食べないことを予想し手を打っていたようだ。感心、感心。
来週納車予定のC26セレナにKLX110・DR-Z80・PW50の3台を積める確証は無いため万一積めなければ今回が3台揃っての最後のモトクロスになってしまう。そこで中州初心者コースでぜひともやりたいと考えていた親子3人ハンデーレースをやろうと、久々に中州まで車で乗り入れコース脇に駐車。しかし、久々に目にする中州初心者コースは荒れ果て石だらけでレースが行えるような状態ではなくなっていた。
仕方なくレースは断念し、かつてのエンデューロコースの路面の良い部分を繋いだコースで練習をしていると見覚えのある親子がやってきた。 「あれっ、まっちさんですよねぇ。」 5〜6年前にブルカップを一緒に走ったN村さん親子と再会。N村さんはこの辺りでいつも走っているそうで、今日は定期清掃日の為トラックを借りて乗り付けて来てくれたそうだ。 自分はこれまでオフロードビレッジ等の有料コースと同じような感覚で何気なくSGMを利用してきたが、無料でこのコースを走れる陰にはこうしてコース整備や草木の伐採、清掃活動等をしてくれている人の存在があり、ゴミを持ち帰るのは勿論の事、「ゴミを見つけたら拾う」、「一斉清掃に参加する」、「コースの石や草木をどける」、「釣り・ラジコン・4駆・トライヤルの利用者を配慮する」等、これまで諸先輩達が守り続けてくれた気軽に大自然を満喫できる貴重なこの空間を後世に残していくための気遣いをしなければならないと思った。 その後N村さんに中州で遊ぶ我家と同年代の常連親子(YさんKさん)を紹介してもらう。この中州コースに子連れで来ているのは、自分より年上の世代の方ばかりだと思っていたが、いつのまにか同世代がメインとなっていた。彼らのお子さん達が走っているコースでとうちの2人も走らそうとするが、そうちゃんには難易度が高く無理、なっちは最近人見知りが激しく同世代の子と一緒に走るのを恥ずかしがり木登りをはじめてしまう。残念ながら子供同士の交流はほとんど持てなかったが、またそのうち機会があるだろう。 帰宅後、30代のほとんどを共に過ごし、家族で出掛ける楽しさを教えてくれたC24セレナに感謝の気持ちを込めて入念に洗車。このセレナでのモトクロスが本当に終わった。セレナ君ありがとう。 5. C26セレナ納車(2011年3月5日) C26セレナ契約から約1ヶ月、待ちに待った納車日が来た。 「この車(C24セレナ)故障も多かったけど今まで良く走ってくれたね。」 家族4人でC24セレナに乗り込み別れを惜しむような話を重ねるうちにNISSANディーラーに到着。ディーラー駐車場を見回すと今日から我家の仲間入りをするブリリアントホワイトパールのC26セレナHighwayStarが息を潜めたライオンのような堂々とした佇まいを見せていた。そんな様子をひと目見た瞬間からC24の思い出話はぴったりと止み、全ての関心はC26へと注がれた。 「へー、結構格好いいじゃない!」 『うん、思っていたより格好いい!』 「この車がホントにうちの車になるの!」 このディーラーではまだ3台目という新型C26セレナの説明をひと通り受け納車手続きを済ませた後、ナンバーを同じにしてもらった新旧2台を並べて記念撮影。僕の人生で最初で最後になるかもしれない新車購入の余韻に浸りつつディーラーを後にした。
「車購入に費やす費用を年間に振り分けた金額が20万円以下」という我家の掟をこの車で達成するには13年という長い期間乗らねばならないため、この車を手放す頃には子供は2人共成人している計算になる。多感な少年少女時代の子供を持つ我が家にとって最も印象深い車になるであろうこのC26セレナでたくさんの思い出を作ろうと思う。この車と共に僕の充実した40代がはじまる、、、。
6. 母の日モトクロス(2011年5月8日) 『いつも子供の世話するの大変そうだから、今日は僕が1日子供の面倒見るよ!』と良き夫を演じつつ、なっち・そうちゃんをバイクに誘う。買い換えたばかりのC26セレナにこれまでのようにKLX・DR-Z・PWを速攻で積んで出掛けるつもりが、(C26は3列目シートの乗り心地と引き換えにC24より積載能力が劣っているため)積載は一筋縄ではいかず今日のところは3台積みをあきらめDR-Z・PWの2台積みでSGMに向かう。 今のそうちゃんなら昨年の春なっちに走らせたSGM縦断往復ルートを走れるだろうと座架依橋下にセレナを停める。『最上流地点まで走り切ろうっ!』「おー!」と気合いを入れて、DR-Zのなっち、PWのそうちゃんと共に(KLXが無いので)ジョギングで上流に向けて出発。 おっかなびっくり走り出したそうちゃんは不慣れな悪路に手こずりそうに見えたが、意外にもほとんど自力で走れるようで、今日1日ジョギングで運動不足を解消するつもりだったまっちは2人に置いていかれてしまう。子供2人だけを先行させるのは危ないので運動不足解消の方針を撤回。なっちの練習に適した場所ではそうちゃん、そうちゃんの練習に適した場所ではなっちに2人乗りさせてもらって走り、SGM最上流地点に到着。 往路は、めぼしい空き地を見つけては荒れ地走行を楽しみながら車を目指す。 2人共ずぶ濡れになった(ちょっとドブ臭い(笑))ので、帰りに横浜市旭区の「横浜温泉チャレンジャー」に寄る。老人ホームが地域交流のために開放しているこの温泉は大人500円、子供250円と良心価格、しかも皮膚科の先生がアトピーに良いと勧めるだけのことはあり日焼けした肌にもとても優しい。1人で女風呂に入るのを寂しがるなっちにそうちゃんを任せ、1時間程至福の時間を過ごす。 幸楽苑のラーメンを食べ、母の日のプレゼントにラトーナのシュークリームを買って帰宅。夏を先取りする楽しい1日だった。 7. 海老名コース&スイミング(2011年6月4日) 梅雨入り以来雨の日が続いていたが、久々の土日休みに合わせるかのように天候が回復、なっち・そうちゃんの予定も開いているそうでバイクに誘う。 「昨日も勉強やらなかったんだからバイク行くなら勉強終わらせてからにしなさいよ!」とのゆっち(妻)の言葉に2人は勉強を開始。この時間を利用してまっちは先日断念したC26セレナへのバイク3台積みにチャレンジ。トライ&エラーを繰り返し何とかC26に3台を積み込み、(SGMはきっと水浸しだろうと)比較的水捌けの良い海老名コースにナビを設定していざ出発! 本コースをカルガモ親子のように3台で走り始める。なっちの練習には丁度良さそうだが、そうちゃんには難しいようで水溜りや砂溜まりでいちいちスタック。他のライダーの迷惑になるので本コース走行はあきらめエンデューロごっこをしながら下流方面を探検。 体が十分にほぐれたので本コース脇の8の字コースを陣取り練習を続けるが、真夏のような暑さに10分も走ると2人は「もうバイク終わりにしてプール行きたい!」とやる気ゼロ発言。なっちが今日のためにおこずかいを奮発して用意してくれた駄菓子を食べながらダラダラしていると周りに響いていたバイクの音が止む。本コースが空いたようなので、なかなか上達しないそうちゃんへの荒治療を提案。 『そうちゃんだいぶ乗れてきたから最後に本コースを1周走ってみようよ!』 PWでよちよちと走り出すそうちゃんをすぐにサポートできるようKLXで追走。「スピードが足らずにスタックして転倒」、「ギャップ頂上でアクセルを戻さずに飛び出してしまい転倒」、「コーナリングのライン取りを誤り転倒」、「水溜りの脇のぬかるみで滑って転倒」と4回転んでドロドロになりながらも、転ぶ度に腕を上げつつ何とか完走。 「疲れた〜」と言いつつも、そうちゃんの表情はできなかったことができるようになる喜びで満ち溢れてるように見えた。なっちは余力が残っているようだがこれにて今日のバイク終了。 海老名運動公園屋内プールに移動し子供達お待ちかねのプールタイム。25mプール・子供用プールで夢中で遊ぶ2人に気付かれぬようプール脇のベンチに寝転びウトウトしていると、 「パパ、バタフライ教えて欲しいって言ってなかったっけ?」 と7年間のスイミングスクール通いでまっちができないバタフライをマスターしたなっちが得意気に話し掛けてきた。確かにバタフライを泳ぎたい気持ちはあるが、周りにブザマな姿を晒してまで今更練習を始める気にはなれずにいた。しかし「泳ぎが得意な娘にバタフライを教わる父親」という分かり易い構図に収まり練習できる今日なら周りのスイマーや監視員の視線をあまり気にせずに済みそうだとなっちコーチに入門。 「うーん、どうしてそうなっちゃうかなぁ。」 第1段階の「下半身のドルフィンキック」はすぐに合格点をもらえるも、第2段階の「1・2・3と手で水をかきながら体をくねらす練習」では体が硬いせいかうまく波打つ感じにならずに悪戦苦闘。見事な手本を見せてくれる辛口コーチに教わる30分程の練習ではバタフライをマスターできなかったが、(バイクを教える一方で)自分ができないことを子供に教わるというのも互いに得る物がありそうで、今後もバタフライが泳げるようになるまで教わり続けようと思う。 ここ海老名運動公園屋内プールには、水着着用不可、石鹸使用可のお風呂が併設されており、バイクとプールの疲れを癒しつつのんびり入浴。プールと風呂を3人で楽しんで800円(大人400円+子供200円×2)とリーズナブルな点も気に入ったのでまた利用したい。 公園内の遊具でしばらく遊んだ後、カルボナーラが食べたいと言う子供達と海老名サイゼリアで夕飯を食べて後帰、久々に子供とたくさん会話ができた楽しい1日だった。 8.オフビ合同練習(2011年10月8日) 春から続いていた休出三昧の日々が先月で終わりを告げたので、久々にバイクに乗りに行こうとなっちを誘う。 KLX110・PW50とアウトドア用品をセレナに積み込みいざ出発。オフビ初心者コース脇に車を停め、TIDAファミリーや舞々さん、さと大さん、なまさんと雑談をしながら準備。DR-Zを積んでいないと気付いたなっちは「KLXは乗りづらいから嫌!」と怒りだすが、何とか機嫌を直し超初心者コース・初心者コースで練習開始。 父親譲りの「石橋を叩いて渡らない」性質のなっちは目を離しても問題無さそうなので、本日がオフビデビューとなるそうちゃんを重点的に見守る。そうちゃんは初めこそ何度か転んだものの15分もするとコツを掴んだようで安定、一心不乱に走り続ける。 なっちも久々のKLXを乗りこなそうと熱心に練習。TT-50をスムーズに乗りこなすユウタロウ君に2人共何度も周回遅れにされつつ、昼休みまでほとんど休まずにみっちり練習。いいぞ、いいぞ! 昼休みになり、TIDAファミリーと机を並べてラーメンなどを食べていると、「あと何分で昼休み終わる?」といつになくバイクに乗りたがる子供達。放射能汚染など様々な会話を楽しむ大人を横目に1時の時報と同時に子供3人でコースに飛び出していく。 午後はAコースに移動しPWのなっちをKLXで追走するつもりでいたが、『子供が熱中するうちは思う存分走らせるのが上達の近道(無理に難しいコースを走らせても身に付きつつあるフォームが崩れてしまい上手くならない』とのGODさんの助言もありそのまま子供の好きに走らせる。 子供達は一緒に走る仲間がいると俄然練習に張り合いが出るようで、朝から晩まで本当に良く走った。目に見えて上手くなっていく子供達を見ているのは(進化が止まってしまった自分が走る以上に)充実感があり、まるで自分が上手くなっているようないい気分で家路についた。 帰宅後、なっちのリクエストに応え、KLXのハンドル(まっちの体型に合わせて交換したZETA)を子供仕様の純正品に戻す。さらにはヤフーオークションでそうちゃん用フルフェイスヘルメットを落札。この先しばらくは子供の裏方に回る日々が続きそうだ。 9.SGM練習(2011年11月13日) 友人から使用期限の迫った「相模原ここち湯」の株主優待券をゲット、この温泉SGMに行く通り道だと子供達を誘いKLX110とPW50を積んで早朝自宅を出発!
たくさん汗をかいた方が気持ちよく温泉に入れるはずだと、最後にSGM名物の深いサンドコースにチャレンジ。なっちは何とか自力で周回を重ねるが、そうちゃんはスタックや転倒を繰り返すため、埋まったバイクを掘り起こしたり持ち上げたり押したりしながらバイクの後を追って一緒に走る。3人で大汗をかいて車に帰還、家の都合もあり昼過ぎにSGMを後にした。 SGMから15分程で相模原ここち湯に到着、子供達がバイク以上に楽しみにしていた温泉&昼飯タイム。まだお昼時だったせいか館内は僕らを除いたほぼ全員がお年寄り。なんだか急に若くなったような気分になり、「俺はまだまだやれる!」と妙にリフレッシュ(笑)。子供達はたくさんのお風呂や美味しい昼食に大満足のようだった。 『さて問題です。パパ1人でバイクの片付けすると45分かかります。では3人でやると何分で片付けが終わるでしょうか?』と算数の問題を切り出し本当にそうなるか試してみようと3人で片付け。さわやかな秋の1日だった。 10.オフビで走り納め(2011年12月10日) 今年もオフロードビレッジでのバンザイダート忘年走行会に参加するつもりでいたが、前日の雪混じりの雨でコースコンディションが悪化して延期となってしまった。振替日は予定があり参加は絶望的、予定を空けた明日を逃せばもう今シーズン走る機会はなさそうだと、コンディションには目をつむりオフビに行くと決める。TIDAさん一家を誘うと「ユウタロウが乗りたいと言うのでうちも行きます」とうれしい回答、御一緒する運びとなった。 初心者コース脇に車を止めると車から飛び出しユウタロウ君と一緒にコース脇の池の氷を割って楽しそうに遊ぶなっちとそうちゃん。前回はまだ完全に打ち解けていないように見えた子供達が兄弟のように仲良く遊ぶのはうれしいが、いつまでも走り出す気配が無く、『せっかくコース来たんだからそろそろ走ろうよ!』と発破を掛けて練習開始! 初心者コースのコンディションは他のコースよりは良さそうだが実際走るとかなり滑るようで、そうちゃんはすぐに転倒。ぬかるみからの脱出にも四苦八苦しているので走りやすそうな空き地に移動して練習させる。始めはおっかなびっくりのなっちも次第に滑る路面の攻略に燃えてきたようで黙々と練習。いつも飽きっぽい子供達が昼まで休まず走る様子に感心。 午後はTIDA家を真似てコーナーのアウト側の入口と出口に2本のコーンを立て、そのコーンの内側をタイトに回る練習。コーンを少しづつ狭めると(バイクを倒さなければ曲がり切れなくなるため)バイクを倒した時の体重の位置や内足の出し方などがみるみる改善されていく。 そのうち初心者コースが乾いてきたので皆でコースを周回させるとイキイキトと走り回る。なっちはユウタロウ君、そうちゃんはなっちに少しでも付いて行こうと気合の入った走り、これまでコースでツーリングをするようだった走りがここへ来て少しはモトクロスっぽくなってきた。 日が傾いてきたので、最後にストップウォッチで周回タイムを計測すると、なっちは47秒、そうちゃんは55秒。 『まあまあのタイムだけど、あと5秒短縮できたら帰りに温泉に寄るよ!』 と目標を与えると温泉好きの2人の目の色が変わる。それまで無転倒だったなっちはゴールライン先のぬかるみで落馬しながらゴールラインに飛び込むこと2回。コースに転がりながら「何秒だった?」と顔を上げるなっちに、『おしい、43秒!』と言うと悔しそうな表情。気合が伝染したそうちゃんは、リアをスライドさせながらコースインしたかと思うとコーナーを曲がり切れずにアウト側の土手を超えたバイクが池に落下。そうちゃんはコースアウト直前にバイクから飛び降りて無事、バイクもすぐに駆け付けてくれたTIDAさんが水から引き上げてくれて息を吹き返しホッと胸を撫で下ろす。 『2人とも下手なのに飛ばし過ぎなので今日はもうおしまい!』と本日の練習終了。5秒短縮はできなかったが2人の頑張りにガストで夕飯を食べ横浜温泉で泥と汗を流して帰宅した。 翌朝、眠そうな子供達を起こし「バイクと片付けはセットだから絶対やらなきゃ駄目!」と一緒に片付けをして2011年のモトクロス終了。今年は子供の練習に追われ自分は1度もヘルメットを被らず終いだったが、子供達と納得のいくモトクロスライフが送れてまあ満足のいく年であった。
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