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■ 駅伝プロジェクト
「お金を払ってまで何で走るの?」と思っていたが、
その気持ちは今でも全く、、、(笑)

2012多摩川リバーサード駅伝参加 (2012年03月18日)  
1. E高ダンクラーズ結成
 昨年フルマラソンを3回も走っている親友ジョーから「多摩川リバーサード駅伝に同期仲間で参加しよう」というお誘いメールが届いた。長距離走は大の苦手で全く面白いと思わないので断ろうと思ったが、まっち企画のいかだレースに快く参加を表明してもらっているだけに断りづらい。初のジョー企画に水を差したくない気持ちもあり、とりあえず大会のWEBページを開いてみた。

子供達1   頂上渋滞

多摩川リバーサード駅伝は、子供から大人まで約6千人が参加する川崎市主催の駅伝大会のようだ。ロングの部、ショートの部、キッズ・ファミリーの部がある中で、今回ジョーが参加メンバーを募っているのはロングの部。古市場競技場をスタートして多摩川河川敷往復する1区10キロ、2区5キロ、3区3キロ、4区3キロ、5区5キロを同期5人でタスキを繋いで走るつもりでいるらしい。

ここで目に留まったのが、3区、4区の距離が3キロと駅伝にしては短いこと。運動習慣の無い自分が10キロや5キロを走るには練習せねばならなそうだが、3キロならぶっつけ本番でも何とかなりそうな気がしてくる。また、キッズ・ファミリーの部(1区2キロ、2区1キロ、3区1キロ、4区2キロ)に来年あたり家族でエントリーする展開を空想するうちに全く気の乗らなかった駅伝への興味が湧いてくる。
お誘いメールにどう返信しようかしばらく悩むが、半分歩いても十数分で終了する3キロを走るのにいつまでも悩むのがバカバカしくなり、『3キロだったら走ります』と書き送信ボタンを押した。

数日後、「メンバー5人決定、E高ダンクラーズというチーム名で申込手続き完了しました。」というメールが届く。ジョーの術中に見事にはまり駅伝なんかにエントリーしてしまったが無事に3キロ走れるのだろうか?

 


2. E高ダンクラーズ解散?
 駅伝の数日前になり、この大会を最も心待ちにしていた幹事兼10キロ担当のジョーから「ドクターストップで参加できなくなった」と連絡が入る。大会直前での絶対エースの欠場に参加取り止めも考えたが、「俺がいなくてもぜひ走ってほしい」というジョーの希望もあり代理メンバーを探す。『楽しいから走ろうよ!』と心にも無い台詞で声を掛けまくるが裏腹な心模様を見透かされてしまうようで「まっち良く走る気になったねぇ」なんて同情されるなど、駅伝参加のハードルの高さを感じるばかりで代理を見つけられぬまま大会前日の晩となってしまった。

『さて、明日どうしようか?』

最後の手段として、僕ら4人でタスキを繋げないかを考えてみる。ジョーの代わりに10キロを走り切れるとしたら唯一運動部だったナミオチャン以外には考えられず、激々にお願いすると戸惑いながらも了承してくれた。あとは、テル、ゴッチャン、まっちの運動嫌い3人組の誰かが2区間を走ればいいのだが、風邪や花粉症、捻挫などそれらしい理由のオンパレードになかなか決まらない。そんな中、立ち上がってくれたのは、やはりE高のガンジーの異名を持つゴッチャンだった。

「分かったよ。俺が2区(5キロ)と4区(3キロ)走るよ」

彼のひと言で賞典外ながら選手として駅伝当日を迎えられることとなった。

 


3. 大会当日(目標達成の秘策)
 ただ何となく走るだけでは本当に辛いだけになってしまうので、「3キロを15分以内で走る」という目標を設定。しかしながら練習で3キロ走る気にすらなれぬうちに大会日程が迫ってきた。「練習は嫌だが目標は達成したい」という相反する願いを叶える良策を考えた末、毎日通勤電車で使っている万歩計が内蔵された携帯用音楽プレーヤー「iPod nano」のフィットネス機能を使う方法に辿り着く。iPod nanoから流れる歌にエネルギーをもらいつつ距離のアナウンスを聞いて走れば未知の3キロを効率良く走れそうだと、約5分のパワーソング3曲で15分のプレイリストを作成。1キロ1曲(5分)のペースでこの3曲が終わらぬうちに3キロを走り切りタスキを繋ぐと決意を固め大会当日を迎えた。

 

11時50分になり第1走者のナミオちゃんがスタート。第2走者のゴッチャンへと繋いだタスキを受け取り、iPod nanoの再生ボタンを押すと同時にトランジションタイムとして別計測される中継区間を飛び出した。
1曲目は(4月8日のライブに向けてこのところ毎日聴きまくっている)ICEのspirit。体力は無くとも気持ちだけは負けないように走り切ろうという決意を胸に「♪Spirits are jumpin' around the world The Future in my mind is clear♪」と口ずさみながら競技場を抜け多摩川河川沿いを上流方向に走る。アドレナリン分泌のせいか曲が終わる前に1キロ地点を通過。思っていた程の疲れもなくいい感じ。これなら目標達成できるかも!

新富士駅 自転車解体 新幹線 新幹線

2曲目は「♪何もかも目覚めてく新しい私♪」という歌詞ではじまる松田聖子のチェリーブラッサム。聖子チャン好きではないが、今の季節にピッタリなのと、アップテンポでドラマチックなメロディーが疲れを忘れさせてくれそうだとこの曲をセレクト。この駅伝を機に(この曲の歌詞のように)新たな自分に生まれ変わりたいという願いを噛み締めながら折り返し地点を回り今度は下流方向へ。だが、1曲目の貯金で気が緩みペースが落ちてしまったようで、2キロ地点に辿り着く前に2曲目が終わってしまう。ヤバイ、ヤバイ、少しペースを上げないと目標達成できなくなるぞ。

新富士駅 新幹線自転車解体  

勝負の3曲目は安全地帯の真夜中過ぎの恋 (2010ヴァージョン)。最後は小学生の頃から事ある度に聞いていたこの曲が最も自分らしく走れそうだとセレクト。心臓の鼓動のような低音ドラムに合わせて足を運びペースアップを試みるが、すぐにペースが維持できなくなり気持ちとは裏腹にペースダウン。給水所でスポーツドリンクを取り(存分に駅伝気分を味わおうと紙コップを取るが、走りながら飲むのは難しくほとんどこぼしてしまう)走りを立て直そうとするが、体が言う事を聞かず成す術なしといった感じ。そして競技場まであと少しという所で3曲目がフェードアウト、もうひと息のところで目標達成の道は断たれた。

念のために4曲目に入れておいた(絶対聞かないはずだった)ZARDの負けないでの「負けないでもう少しゴールは、、、♪」という歌詞に敗北感を感じながらヘロヘロの足取りでタイム計測地点を通過、ゴッチャンにタスキを繋いでお役目終了。

子供達1   頂上渋滞

2度目のゴッチャンからアンカーのテルへとタスキをつなぎ感動のゴールイン。ナミオチャン、ゴッチャンの頑張りのお陰でE高ダンクラーズの最初で最後の(?)戦いは完走という形で終わりを告げた。
銭湯みよしゆで汗を流し、登戸駅の土風炉で互いの健闘を讃え合いながら夕食を食べて帰宅。最近のマラソンブームの理由が少し分かるような気がする初駅伝であった。

【To be continued?】


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