■ T.E.Sキッズスクール受講 (2009年3月8日) なっちとそうちゃんには2人で一緒にバイクを始めさせようと、昨年1年間はバイクから遠ざかりファミリーモトクロスライフを先送りにしてきたが、そろそろ2人共バイクに乗れそうだとインターネットで良さそうな子供向けスクールを探す。 以前ゆっち(妻)が受講した2輪塾は残念ながら休止中であったが、T.E.SPORT主催の「キッズスクール」という2輪塾と似たような初心者から気軽に受けられるレベル別のスクールがT.E.S本社コース(NPKができるまで二輪塾に使用されていたコース)で行われているようなので、2人に受けさせることにした。 緊張気味なっち(小2)と、ようやく自転車の補助輪が外れ、やる気満々のそうちゃん(年中)を連れて会場入りすると、2輪塾でお世話になったTESの佐藤先生がコース脇でQR50を整備していたので、キッズスクールに子供達2人を受けさせたいと伝える。 『う〜ん、ボクの方はちょっと厳しいかなぁ?ちょっとこれに跨ってみて。』 QR50に跨がると、なんとか片足のつま先が地面に届いたが、やじろべえのように不安定なそうちゃんに、先生からの厳しいひと言。 『あともう1年位だね。』 肩を落とすそうちゃんとまっち。今年のファミリーモトクロス計画が、足元から音を立てて崩れ去るのであった(涙)。 今日の所はせっかくやる気になっているなっちに、そうちゃんよりひと足先にスクールを受けさせると決め、入会費1500円と本日のスクール代1500円を支払い、MK1(初めてバイクに乗る子供のクラス)の教科書と肩につける受講証を受け取る。なっちにプロテクター類を装着させ、良くできている教科書を眺めているうちに、2008年IA2ランキング35位のTES芹沢翔悟先生となっちのマンツーマンのスクールが始まった。 準備運動とバイクの基本的な説明の後、手綱を付けたバイクに跨るなっちは、散歩する犬のように先生に連れられコース外周を回る。多摩テックのキッズバイクに何度も乗ったのが功を奏してか、2〜3周で手綱を解き放たれ単独走行を許される。危なっかしくて目が離せない走りがみるみる安定した走りになってくる様子に子供の吸収力の早さを感じる。休憩中に先生に上達の早さ(?)を褒められたなっちは緊張しつつもうれしそうだった。 一方、そんなお姉ちゃんにコース脇から羨望の眼差しを送り続けていたそうちゃんはちょっぴり寂しそうだった。「バイク乗れなくって残念だったね。」と声をかけると、『本当はあんまり乗りたくなかった。』と何とも意地らしい強がり発言。「これからは御飯いっぱい食べて早く大きくなろうね」と言うと、静かにうなずくそうちゃんであった。 ■ さよなら多摩テック トライアルデモンストレーションが終わり、なっちとそうちゃんに今日の目的であるキッズバイクを受けさせる。 いつになく緊張した表情のバイク初体験のそうちゃんは、キッズバイク50回目位で全く緊張感の無いなっち姉ちゃんにプロテクターを着けてもらい、2人で一緒にコースを走りだす。 『そうちゃん、なかなかやるじゃん!』 なっちには、まだ自転車に乗れないうちにこのキッズバイクに乗らせてしまったため何回も転びAライセンス取得までに5回もかかったが、もうしっかり自転車に乗れるそうちゃんは1回壁に激突したものの、あとは無難にコースを走り(他のほとんどの子供と同じように)1回目でAライセンスを取得、とてもうれしそうだった。 通常子供しか入れないコース内に親子で通され、準備室に用意された椅子の前列に子供、後列に親が座り、授業参観のような雰囲気でバイクの仕組みや交通安全に関する20分程の座学を受ける。そしていよいよクランク、一本橋、スラロームの準備が整ったコースに出て実技のはじまり(親は応援)。 子供達は障害物の置かれたコースを先生の説明を受けながら歩き、次に練習走行、最後に1人づつ名前を呼ばれて本番走行、ゴールで待ち受ける親の前で急制動して実技終了という流れ。午前中に本物のトライアルを観ただけに、自動車教習所のバイク実技試験のような内容になんだか物足りない感じもしたが、子供は真剣そのものの表情で初めてのトライアル走行(?)を楽しんでいた。 そうちゃんは練習走行ではクランクの壁に激突していたが、本番では見事通過、なっちは終始安定した走りで、最後の多摩テック、キッズバイクの走行を終え、(講習中に先生と親で作成した)カードと成績表、AAライセンスを手渡され、アットホームな雰囲気の中、親子で達成感を共感しつつイベントが終了。 トライアルデモンストレーションもキッズバイクトライアルも、多摩テックの親会社であるHONDAが子供達へモータースポーツの楽しさを伝えるために採算を度外視して開催しているような、とても好感の持てるイベントであった(やっぱりHONDA!次は必ずHONDAの車を買います(笑))。でも、こんなイベントをやってるから多摩テック潰れちゃうのかもな。 閉演時間まであと2時間、「最後だからいろんな乗り物乗らなきゃ!」と、鼻息の荒いなっちにそうちゃんの面倒をしっかり見ることを約束させ、ゆっち(妻)と遠くから観察。2人は閉演までの時間を気にしながら怒濤のように乗り物に乗りまくる。子供なりに効率的な回り方を考え園内を走り回る2人は本当に楽しそう。弟の面倒をしっかり見れるようになったなっち、1人で車を運転できるようになったそうちゃんに2人の成長を感じずにはいられなかった。 帰り道、「あっ、パパ、チララがいるよ、一緒に写真撮りたい!」と、多摩テックのマイナーキャラクターを熟知し、まるでディズニーランドキャラクターのように親しみを持って呼ぶ子供達とキャラクターと一緒に記念撮影。最も身近であった遊園地、多摩テックの閉園は本当に寂しいものだ。
■ なっちのKLX110デビュー 『もしかしたらもう乗れるんじゃない?』 と、近所の空き地で乗らすと、なっちは普通に8の字走行ができた。 『よし、明日はSGMに行こう!』 と翌日、セレナの2列目シートの片側を外し、初のCR、KLX2台積みでSGMに向かった。 昨晩の雨でSGMの広場はドロドロのため、中洲の初心者コース脇に車を停めて練習開始。 なっちはエンジン始動のキックができなかったり、走り出しや停車が危なっかしいものの、走り出してしまえば水溜りを避けなんとか走っている。1度の走行距離を2周、3周、4周と徐々に伸ばしても問題なく楽しそうに走っているので自分もCRでコースイン。 『これだよ。数年間求めていたものは!』 と思ったのも束の間、なっちはコーナーアウト側の土手を飛び越えてしまい転倒。 スピードは出ていないものの、ハンドルに足をぶつけたようで痛そうだ。 今日これ以上詰め込むのも怪我のもとだとこの日の練習はこれにて終了。 CRもなんとか走れるようなので、これで今年も忘走会行けそうだぞ! ■ 09年 年末忘年走行会 (2009年12月19日) 「ホルダーが逝ったとなると今日はもう走れないかも?」 と悲しい気持ちでバイクを押してパドックに戻ると、舞舞さんがKAWASAKIのフォルダーを出してきてくれる。何とかCRに取り付けようとしていると、通りがかりのなまさんが、「HONDAのホルダーなら持ってる人いるんじゃない?」と周りに声を掛けてくれ、CRF150乗りのコカドさんから中古のフォルダーを頂き修理完了。みんなどうもありがとう。 午後1時からは20分毎に初級、中級、上級とコースがクラス分けされるらしい。昼飯を食べ終わりオリト息子さんと夢中でクレーンゲームをする子供達に気付かれないようにパドックを離れ、初級の走行時間の1時になると同時にコースイン。しばらくすると一緒にコースを走っていた子供が走行を止め広いコースを1人占め。 『超気持ちいい〜』 自分の限界と相談しながら「いっけー!!!」とアクセルを開けると、別々のギャップが上手く繋がり流れるようにバイクが進む。慎重な性格が災いし数年前から上達は頭止めだが、他の事とは次元の違う快感は堪らなく、バイクの魅力を再確認。10分程走ると明らかに上級者と思われる2人のライダーがコースイン。「いくらなんでもこの人達初級じゃないよ!」と感じつつ20分の走行を終えパドックに戻ると、オリトさんから驚きのひとこと。 「今まっちが走ってたのは上級者の時間だったんだよ。」 「えぇっ!」とプログラムを良く見ると、1時から初級者が走れるのは隣のBコースで、こちらのAコースは確かに上級者の時間であった。 『あらら、思いっ切りルール違反しちゃったよ。』 午後はエンジン付バイク未経験のそうちゃんにバイクの楽しさを教えようとオリト息子さんのPWを借りてAコース脇で練習開始。そうちゃんをPWに跨らせてエンジンを掛けると、走りたくてたまらないそうちゃんはまっちの説明も聞かずに勝手にアクセルを捻り、一気にマシンが加速。体を置いていかれてさらにアクセルを空けてしまったそうちゃんはバイクを投げ出してしまう。転倒した涙目のそうちゃんは 「バイク怖いからもう乗らない!」と3分も経たぬうちに練習終了。 片付けの間子供が退屈するのではないかと心配だったが、オリトさんにおしるこや焼き芋を頂いたり、子供3人と同化して遊んでくれるクス君や、アフロヘアーかつらのかつおさんに構ってもらってとても楽しそう。子供達は 「あの人大人なのに、、、(笑)」 と、普段あまり出会うことがないひと味違う変わった大人達に興味津々であった。 帰りの車で 「みんなオリトさんのおしるこ食べちゃったからオリトさんの片付けが終わるまで帰れなくなっちゃったんだね。」 と言うなっちに、『本当にそうだと思う?良く考えてごらん。』と道徳の授業の開始。『オリトさん進んで場所取りしてくれたり、暖かいテント建ててくれたけどどう思った?』『来週のレースのために最後まで一生懸命走ってるオリトさん見ててどう思った?』等の質問をするうちになっちは 「みんなそんなオリトさんが大好きで、オリトさんのために何かをしたくて堪らなくなって、 片付け手伝ったりライトで照らしたりしてたんだね。」 との答えを導き出せた。なっちとそうちゃんにとって、今日はバイク以外にも色々学ぶことができた1日だったのではないだろうか。 |