19. 初めての春キャンプ(2014年5月3日〜4日)
2014年のゴールデンウイークが始まった。なっち(長女)の部活のため家族4人での旅行は諦めていたが、直前になり5月3日から1泊ならなんとかなるという話が浮上。予約が要らずに泊まれてヨット遊びができる本栖湖キャンプ場に出掛けることにした。
キャンプ用品、ヨット用品をパズルのように車に詰め込み、久々の4人乗車で中央道を使い河口湖クラフトパークを目指す。開店1時間前に到着するも、GWだからと店員さんが早目に店を開けてくれ、数ある体験コースから悩みに悩んでステンドグラス作り体験を選択。
説明をしっかりと聞き、自分のイニシャルまで入れだす凝りようのなっちと、説明を聞かずに途中で行き詰まるそうちゃん。そうちゃんを補佐しつつ、2時間程でステンドグラス風写真立てを完成させ、賑わう店を後にした。
本栖湖キャンプ場に移動がてら、スーパーでバーベキューの食材を調達していると、カルビーのゆるキャラ「かっぱえびちゃん」に遭遇、一緒に記念撮影。
昼過ぎに本栖湖キャンプ場に到着。リーズナブルな利用料金3000円を支払い湖岸近くにテントを設営。キャンプ場の至る所にウインドサーフィンが置かれていたり、ウエットスーツが干してあるなど、本栖湖が「ウインドサーフィンの聖地」と呼ばれているのに納得。
毛布やマット、寝袋を敷いたふかふかのテント内で一息ついた後、舟を子供達と湖岸まで運び、手作りヨット5回目の試運転。まずは帆を付けずに湖に漕ぎ出し、今回がはじめてのなっちにオールの使い方を指南。
「なんだか私達注目の的になってるよ!」
30艇程のウインドサーフィンやカヌーが湖面に浮かぶ中、唯一の手作り艇(子連れ3人乗り)はどうしても目立ってしまいちょっと恥ずかしい。なっちとそうちゃんにパドリングを任せてしばらく湖面を回遊、オールの使い方をマスターしたようなので帆を取り付けるために一旦帰還。
写真撮影にやって来たキャンプ場ホームページ管理者の方とおしゃべりをしながらセイルを組み立てなっちを前席に乗せていざ湖へ!なっちのオールで水深の浅い岸辺を離れてからラダーとセンターボードを水中に下ろして帆走すつもりが、前方からの風に負け舟は風下へ。
『この状態ヤバイかも?』
このまま風下に流されると上陸できなくなってしまうと、なっちからオールを奪い、帆を張るロープを口にくわえて必死にパドリングをして何とか着岸。
ヨットの操縦は頭では理解しているつもりではあるが、風向きや水深、水の流れなどに左右されるため、非力な子連れとなるとかなり不安。転覆や沈没の危険性もあり、まだ水温の低い今日のところはセイリングは止めておいた方が良さそうだ。
早々にカヌー状態に戻し、水遊びをする子連れ親子に格好の話のネタを提供しつつ再び湖面を散歩。しばらすすると陽が傾いてきたのでキャンプサイトに戻る。
テントではゆっち(妻)がベーベキューの火をおこしてくれていた。今回は珍しく炭火焼き肉。近くに店が無いと聞いていたので多目に肉を買ってきたら肉だけで腹一杯。余は満足じゃ。
近くには風呂も無いため、渋滞の解消したパノラマラインを車で15分程飛ばし、道の駅なるさわに隣接した富士眺望の湯「ゆらり」で汗を流す。入場制限のかかった施設の混雑ぶりには参ったが、潮釜蒸し風呂や洞窟風呂など個性的な16種類のお風呂は印象的で、マイナス点を上回る満足感。閉館の22時まで休憩室でまったりと過ごしてテントに戻る。
寝袋が3個しかないため、服を重ね着してそうちゃんと2人で1つの寝袋に入り眠りにに付くも、目が覚めるとそうちゃんはゆっちと一緒に寝ていた。寒く無かったとは言えないが、車に退避するような堪え切れないような寒さではなく、気持ち良い朝を迎えられた。
朝食は昨晩の残りの焼きそば。「なかなかいけるね。」とパパのコーヒーを飲むそうちゃんの微妙な表情に、「ホントは絶対苦いと思ってるよ。」と突っ込みを入れるなっち。
富士養鱒場でマス釣りをすると「放した魚じゃなくて自然の魚を釣ってみたい」とそうちゃん。
そば処さかいで富士宮やきそばを食べ、天下の名瀑として名を轟かす「白糸の滝」、「音止めの滝」を観光し、帰りは東名で帰宅。
はじめての春のキャンプ、夜は確かに寒かったが、夏のキャンプのようにテントの設営や撤収で汗だくになることもなく、終始清々しい気分でのんびりと楽しめた。春のキャンプもなかなかいいかもしれない。
20. 大阪〜神戸家族旅行(2014年8月11日〜13日)
(1)キャンプ奮闘記の終焉?
今年の盆休みは、三重の実家に帰省がてら若狭湾の水晶浜でキャンプをしよう!と家族を誘うも、
ゆっち:「準備と片付けが面倒だからホテルがいい!」
なっち:「部活が忙しくてそんな暇はない!」
そうちゃん:「キャンプは暑いしもう飽きた!」
と全く賛同を得られない。
「糸口すら見付からぬこの状況をひっくり返すのはちょっと難しいぞ。」
子供が思春期に差し掛かり、触れ合う機会が激減した今、キャンプに拘るあまり何処にも出掛けられなくなるより、とにかく旅に出掛けることが大事だと考え直し、「じゃあ、何処か行きたい所無いの?」と尋ねると、「ハリーポッター!」という返事。
自分以外の3人が行きたいと口を揃える「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリーポッター」は数週間前にUSJ内にオープンしたばかりで混雑必至。ハリポタ以外のアトラクションは一昨年の2度目の来訪でほとんど観尽くしてしまっているせいもあり全く気乗りしない。
しかしながら、神戸の珈琲博物館や100万ドルの夜景を組み込めば自分も楽しめるプランが組めそうだと、大阪と神戸の格安ホテルに予約を入れ、今年の夏はキャンプではない家族旅行に行く話がまとまった。(もはや「キャンプ奮闘記」で無くなりつつありますが、キャンプライフの復活を夢見てタイトルはそのままとします。)
(2)1日目(大阪観光)
大雨特別警報が発令される荒れた天候に予定を1日遅らせてUSJに向け三重を出発。ハリポタエリア入場確約券等の切り札を持たぬため、会場1時間半前の7時半から入場待ちの列に並ぶ。
幸運にも予定時刻の1時間前にゲートが開き、ハリポタエリアに全力疾走!何とか入場規制がかかる前にエリア内に滑り込むと、ここ数日TVの特集で度々目にした景色が拡がっていた。
オリバンダーの杖、ハリーポッターアンドザフォービドゥンジャーニーまでは良かったが、フライトオブザヒッポクリフに乗ろうとすると長い行列。外装がハリポタ風というだけの何ともないジェットコースターに乗るために炎天下で1時間以上も待たされるのは自分には修行のように思えたが、映画も本も読み尽くしているハリポタオタクの3人は意外にも終始笑顔。映画のシーンに登場する展示物を宝探しのように見付けては、どうのこうのと楽しそうに盛り上がっている。自分だけ蚊帳の外にいる疎外感(涙)。
やがて身動きも取れぬ程に人が増え、ぼったくり価格の土産物屋にすら入場制限がかかるすざましい混雑となり戦意喪失、ハリポタエリアを後にした。
スパイダーマン、バックドラフト、ジョーズ、ユニバーサルモンスターライブロックンロールショーを観るともうへとへと。アトラクションに新鮮味は感じなかったが、久々に家族4人で同じ時間を共有できたのは良かった。
一昨年にも寄ったうどん屋で夕飯を食べ、天然温泉スパ「スミノエ」(森のつぼ湯の岩盤浴が気持ちいい)でのんびり汗を流す。ベストウェスタン・ジョイテル大阪19階の大阪が一望できる部屋から夜景を観ながら眠りについた。
(3)2日目(神戸観光)
朝食バイキングで腹を膨らませて神戸のポートアイランドに向けて出発。「えー、本当にそんな所行くの?」と嫌がられつつ、個人的に最も楽しみにしていたUCC珈琲博物館を見学。
「コーヒーの木1本からできるコーヒーチェリーは約3キロ、鑑定、焙煎、摘出など、手間隙かけてたった40杯分にしかならない!」
「同じ種類の珈琲でも、焙煎時間(浅煎り〜深煎り)や摘出方法(紙フィルター式以外にも、サイフォン式、パーコレーター式、直火エスプレッソ式、トルコ式、ベトナム式等様々な方法がある)により違った味が楽しめる!」
など新発見の数々に気分は高揚。
テイスティング体験で、自分は「水出し珈琲」より「お湯出し珈琲」が好みだと知ったり、摘出コーナーに展示してあるボダム社の「トラブルプレス」という商品(フレンチプレス方式で作った珈琲をそのまま持ち運べる優れもの)を購入できないかを店員さんに尋ねたり、お土産に珈琲の木を買おうか迷ったりするうちにあっという間に2時間以上が経過、小さいながら充分に楽しめる博物館であった。
メリケンパークエリアに移動し、kawasakiバイク乗りの聖地、「カワサキワールド(海洋博物館)」で川崎重工業について学び、神戸のシンボル「ポートタワー」から神戸の街を一望。
南京町の中華街で夕食を食べ、横浜・長崎・神戸の3大チャイナタウンを制覇!タピオカに凝っている子供達は、中華街内に軒を連ねるタピオカショップに興奮。お土産にブラックタピオカを買ってやると、「パパがこんなに優しいなんて!」となっちに大感謝される。たった200円でこんなにも喜んでもらえるなんて(笑)。
100万ドルの夜景を観に摩耶山への峠道を上るも、先日の豪雨による道路閉鎖であと少しの所で泣く泣く下山。3大夜景制覇はまたのおあずけ。
「神戸と言ったら洋菓子でしょ!」と言うゆっちが兵庫駅前で買ったケーキを神戸ルミナスホテルの部屋で食べて眠りに着いた。
(4)3日目(神崎海水浴場)
過去痛い目に会った阪神高速の盆休み渋滞を避け、7月20日に敦賀JCTまで繋がったばかりの舞鶴若狭自動車道を使い3時間弱で太平洋岸から日本海岸へ。
お昼は海のものを食べようと、舞鶴港とれとれセンターで昼飯。水晶浜で泳ぐつもりでいたが、それ程違わないだろうと近場の神崎海水浴場へ。
台風通過の悪影響があるようで、期待していた程の透明度は無いが、遠浅の砂浜に打ち寄せる波が心地良い。波にもみくちゃにされつつ子供達(特に長女)と久々に楽しく遊べたのが印象的だった。
キャンプをしなかったため、例年に比べいまいち遊び足りない感が残るも、翌々日早朝からなっちが部活の長野合宿に出掛けるため、ゆっち、そうちゃんを三重の実家に残してなっちと2人でひと足先に帰京。家族4人での短い夏が終わった。
【To be continued.】