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子育て日記

 

日記56. 積み木

 今年(2011年)のGWは直前になり3日間出勤する予定が入り遠出ができなくなり、仕方なく近所で開催されている「多摩センターこどもまつり2011」へ行った。カヌーやバンジージャンプ等のアトラクションは有料で長蛇の列だったので、積み木積み競争(無料)コーナーでなっちとそうちゃんを遊ばせておき、ゆっちはフリーマーケット、まっちはヤマダ電機でお買い物。

約1時間が過ぎ子供達を回収しに行くと、高さ約40センチの積み木の塔を制作中。なっちが創り始めた円柱の塔は直径が約60センチもあり、このペースでこのまま積み上げるのを待っていたら完成は夜中になりそうだ。かと言って途中で終わらせるのも忍びなく夫婦で子供達に加勢。途中で背の届かなくなったなっちとそうちゃんには物資の調達係(崩れた塔からの積み木のかき集め)をお願いし、ゆっちとまっちで積み木を積み上げる。

2mを超えた辺りから周囲の注目を浴びはじめ、本日の暫定1位(3m20cm)で積み木タイム終了。事務局の計測、写真撮影、住所等をノートに記し気持良く会場を後にした。

「子供達を相手に大人が本気になるのは反則だったかな?」という気もするが、子供限定のイベントでは無かったので良しとしよう(笑)。

コチラ チララ ブート
しばらく日記書いてないと思ったら前の日記から2年も経ってたよ。時の流れはホントに早いな)


日記55. 1票の格差

 多摩テックからの帰り道、 ゆっち(妻)の「今日は家に食材がないから夕食は外で食べよう!」との提案に歓声を上げる子供達。

長崎ちゃんぽんに行きたいと言うゆっちとサイゼリアに行きたいと言うなっちが衝突、いつもゆっちの意見を推すことの多いまっちだが、今日はイタリアン気分なので、ゆっち、なっち、そうちゃんにこんな提案をしてみる。

「じゃあ今日は多数決で決めようよ!」

すると、なっちからこんな答えが返ってきた。

『多数決はダメだよ。だってうちの多数決はママが3票持ってるんだもん!』

コチラ チララ ブート


日記54. おこずかい その 2

 週末、パソコンをしていると子供たちが「なっちとそうちゃんのきっさてん」と書いたメニューを持ってきた。 その手作りのメニューを開くと、ぎゅうにゅう5円、やさいジュース10円、こうちゃ15円、コーヒー20円 の文字が並んでいる。
『これ、お金かかるの?』と聞くと、「いらっしゃいませ、ごちゅうもんはどちらでしょうか?」と楽しそうな声が返ってきた。

『じゃあ、コーヒーちょうだい。』

と財布から20円を取り出し2人に10円づつ支払った。


翌日、今度は2人が「なっちとそうちゃんのマッサージてん」と書いた紙を持ってきた。 そこには3分 5円、10分 50円、20分 100円の文字。

『これもお金取るの?これちょっと高いよ〜』
「2人でいっしょうけんめいやりますのでこのお値段になります」

と言い合っていると、ゆっち(妻)の声が響いた。

『ハ〜イ、お昼ご飯できました〜。カレーライス1杯5円、格安で〜す。』

メニュー表メニュー裏


日記53. おこずかい その1

 なっちとサイクリングがてらゲームソフト屋へ寄った時のこと、DSの「ポケットモンスター ダイヤモンドパール」の中古のカセットが1800円で売っていた。なっちはこのソフトがどうしても欲しいらしく、あらいぐまラスカルの財布をひっくり返すが、中には1500円しか入っていない。

「残念だね。ちょっと足りないから買えないね。」
『、、、、』

次の週末、なっちとそうちゃんがニヤニヤしながら話し掛けてきた。

『2人のおこづかいを合わせて「ダイヤモンドパール」買うことにしたからあの店にまた連れてって。』

2人に押し切られてソフト屋に行くと「ダイヤモンドパール」は2400円に値上げされており、おこずかいを合わせた2000円でも買うことができなかった。

「残念だったね。」

家に帰りそう話し掛けると2人はすねだした。

『パパが足りないお金出してくれれば買えたのに!パパのケチ!!』


ゲームより体を動かす遊びをしてほしいと考えるまっちは2人を寝室に連れて行きにこんな提案をする。

「2人のどちらかが前転(バック転の逆回転)できるようになったらダイヤモンドパール買ってあげるよ。」

布団を丸めた小山の手前に手をついて回るように指示すると、2人は楽しそうに練習を開始。

『そうちゃん、絶対できるようになるんだからね。』

弟に発破を掛ける理論派のなっちは「スピードが足りないのかなぁ?」等と頭で考え練習を続ける。対して、頭を使うのが苦手な感性派のそうちゃんは、両脇に枕を抱えて走ってきたと思うと、いきなり手を使わずに回ろうとした。

「オイオイ、そういうのは怪我するからやめてくれよ!」

そう言うと今度は後ろ向きで走ってきたかと思うと教えてもいないのにバク転にチャレンジ。

「オイオイ、そういうのも危ないからダメだよ!」

何かに取り付かれたように熱中して交互に前転にチャレンジする2人、
なっちはそのうち暑い暑いと服を脱ぎだした。 『パパ、この服持ってて。』走る度に1枚ずつ服を脱ぐなっちを真似してそうちゃんも脱ぎだした。

「えー、それも脱いじゃうの〜それは変だよ〜。」

パンツまで脱ぎ、はだかん坊になり走りこんでくるそうちゃんを見ていたなっちとまっちは腹をかかえて大爆笑、それを見たそうちゃんもゲラゲラゲラ。

子供が本当に楽しい時って本当に楽しそうな笑顔をする。 周りを幸せにしてくれるこの笑顔に心の底から癒される気がするひとときであった。

そうちゃん寝顔1そうちゃん寝顔2


日記52. 親バカ炸裂!寝室日記 その3

 なっちとそうちゃんは、成長するにつれ年々生意気な発言が目立つようになってきたが、寝顔だけは数年前のままでとてもかわいく、無垢な表情に毎晩癒され、明日への活力をもらっている。

(親バカついでにカミングアウトといこう。)まっちはここ2〜3年、特に寒い冬場は必ずと言っていい程そうちゃんを自分の布団に移動させては一緒に寝る日々を送っている。猫のように丸まって眠る湯たんぽそうちゃんは、まっちにとって欠かせない快眠アイテムだ(笑)。

しかし、正月を過ぎた頃からまっちにとってベストなこの現状に、変化が現れた。そうちゃんが一緒に寝ることを拒みはじめたのだ。
夜、熟睡するそうちゃんをまっちの布団に移動させようとすると「嫌〜☆%〜$#!」と声を上げて自分の布団に戻ってしまうことが続くようになってしまった。

『うーん、これでは快眠できないなぁ。』

小学校に上がるまでのあと1年は一緒に寝て、今のかわいい寝顔を脳裏に深く刻み込むつもりが早くもこの日が来てしまったか。そうちゃんと一緒に寝れる方法を暗中模索するうちに下記3段階の手法に辿り着いた。

1段階:

会社から帰宅後、(なっちと一緒に)寝ているそうちゃんの布団をはがして3分間放置。
2段階: 寒がるそうちゃんを自分(まっち)の布団に移動。
(万一そうちゃんが目を覚ましてしまった場合は、「布団ちゃんとかけないと風邪引いちゃうよ〜」等と声をかけつつ誤魔化す)
3段階: 数時間経過後、熟睡したそうちゃんの横に滑り込む。
(万一そうちゃんが目を覚ましてしまった場合は、「そうちゃんはパパの布団が好きなんだよねぇ〜」等とと声をかけつつ誤魔化す)


この大人気無い手法で、そうちゃんと一緒に寝れる確立を9割に引き上げた。

「フフフッっ,これであと半年はいけるぞっ!」

再び一緒に寝る日々を手に入れたまっちに、ある朝そうちゃんがこんな一言をつぶやいた。

「僕って眠っていると、何故かいつもパパの方にコロコロ転がっちゃうんだよね。」

そうちゃん寝顔1そうちゃん寝顔2


日記51. 親バカ炸裂!寝室日記 その2

 2年前、なっちの小学校入学祝いにベットを買ってやった。子供部屋に組み上げられたベットに大喜びのなっちは、その晩からベットで寝るようになったが、翌々日の夜中に眠そうな目を擦りながら、まっち、そうちゃん、ゆっちが川の字に寝る寝室にやってきた。

「あれっ、どうしたの?」
『1人で寝るの寂しいから私もこっちで寝る!』

はずかしそうにそうちゃんの布団にもぐり込むなっちは、それ以来ベットを怖がりそうちゃんの布団を半分借りて寝るようになった。そして、無用の長物となったペットは、寝室でおしゃべりを続けてなかなか寝ない子供達への脅し文句としてのみ存在価値を示すようになった。

『早く寝ないと怖〜いベットで寝てもらうよ〜』

と子供達に告げると寝室は一瞬で面白いように静まりかえる。
「これはすごい!」とこの脅し文句を繰り返し使ううちに、子供たちは益々ベット嫌いになっていく、、、。

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・  

先日、子供達の『パパ一緒に寝て!』の誘いを断り切れずに一緒に布団に入り、普段の会話不足を補うかのように寝室トークに花を咲かせるうちに、ふとあることに気がついた。

『小さな幸せを感じられる子供達とのこのひと時を失いたくない気持ちが、(無意識のうちに)子供達がベットを嫌いになるような発言を繰り返させているのかもしれない。』

おひなさまそうちゃん2人の寝顔


日記50. 親バカ炸裂!寝室日記 その1

 幼稚園児のそうちゃんは、朝7時半頃起床し、夜9時には布団に入る。 そのため、起きているそうちゃんとは全く顔を合わせないうちに1週間が過ぎていく。

朝、スヤスヤと眠るそうちゃんを横目に出勤し、夜、スヤスヤと眠るそうちゃんの寝顔を見ながら眠りにつく日々を送るうちに、ある疑念が頭を離れなくなった。

『この子、ずっと眠り続けているんじゃないだろうか?』

ドロンボー一味ヤッターマン


日記49. ヤッターマン

 なっちにパソコンを操作を教えていると、

『ポチっとな』

と聞き覚えのある台詞を呟きながらマウスのボタンを押すではないか。

「もしかしてヤッターマン知ってるの?」

ヤッターマンとは、まっちが小学校低学年の頃見ていたテレビアニメのことで、登場人物のボヤッキーの口癖が、この「ポチっとな」であった。詳しい話を聞くと、 最近ニューアル版の放映が始まリ小学校で大人気、なっちもそうちゃんも大好きだそうで一緒に膝を並べて見ることにした。

30年ぶりにヤッターマンを見て意外に感じたのが、子供の頃格好良く見えた正義の味方のヤッターマン(ガンちゃん・アイちゃん)が、どことなく考え足らずでお調子者の、単に爽やかなだけの未熟な若者に見えたこと。そして子供の頃憎んでいた悪玉やられキャラのドロンボー(ドロンジョ・トンズラー・ボヤッキー)が、何だかイキイキと楽しそうに見えたことだ。

現代風にアレンジされたリニューアル版でもドロンボー一味はヤッターマンにコテンパにやられ、さらには(見方であるはずの悪玉の親分?)ドクロベーにお決まりの「おしおき」までされてしまう。
(そんな彼らの姿が客や上司の袋叩きに遭う自分の姿と重なるせいか、)完膚無きまで叩き潰されても、決して弱音を吐かず自信や気力を失わず逆境を楽しむように挑戦を続ける彼らが、とてもたくましく優秀な人間に思えてきた。

いつも勝ち続けることはできない現実の厳しい世の中を生き抜いていく子供達のお手本となるのは、ヤッターマンではなくきっとドロンボーの方だろう。

ドロンボー一味ヤッターマン

蛇足:こんなことを考えてから改めてエンディングの『天才ドロンボーのテーマ』を聞くと良くできた素晴らしい曲に聴こえてきた。ヤッターマンの主人公は、本当はドロンボーなのかもしれない。


日記48. 4種類

 そうちゃんがゆっちの耳元でにこんなことを囁いたらしい。

『僕、4種類のKISSができるよ!』

そして、それを1つづつ実演してくれたそうだ。
まっち、4歳児に既に負けてます。

セミ変体1セミ変体3


日記47. タイヤが付いた靴

 まっち37才誕生日の出来事である。近所のリサイクルショップ「ハードオフ」で自転車部品を物色していると、 ゆっち(妻)が近くの商品棚にある800円の靴を見つけて言った。

「この靴、ほとんど新品なのにすごく安いよ!」

それは、一見普通の運動靴のようだが、良く見ると靴底が厚くタイヤが収納されていた。

『子供じゃあるまいしこんな靴、、、』

と言いつつも手に取るまっち。靴側面のボタンを押すと「カシャリ」とタイヤが飛び出した。 サイズも丁度良さそうなので試しに履いてみた。

『これスゲー良く滑るよ!ボタンを押すと早変わりって所がヒーローが変身するみたいでいいよね。』

他にも似たような商品が無いかを探すと、丁度ゆっちサイズの似たような新品同様の靴が1200円で売られていた。

『ハハ〜ン、多分この2つの靴は、うちらみたいな夫婦が使わなくなって売りに出したんだよ。せっかくだからゆっちも履いてみな!』

家に帰りたがる子供達を他所にこの靴で店内をうろついてみる。

『この靴、通勤で駅まで歩くのに使えるんじゃない?』
「タイヤしまっても結構カッコいいよね。」
『しかも底が厚いから背が高く見えていいじゃん!』

すっかりその気になり、誕生祝いということで2足まとめて購入して店を後にした。

セミ変体1セミ変体3

店頭のベンチで早速買ったばかりのこの靴に履き替える。

『もちろんゆっちも履くでしょ!』

「え〜、マジでココで履くの?」という表情をしつつも楽し気なゆっちも靴を履き替えタイヤを出してスケーティング開始。

「あれ、滑らないじゃん!」

店から駐車場まで続く約300メートルのプロムナードはレンガ敷きのため、レンガのすき間にタイヤが嵌りうまく滑れない。 しかも下り坂でスピードコントロールが難しく2人で尻餅をついた。

「これスゲー危険だよ。」
『どおりで前の持ち主の夫婦が売りに出しちゃうた訳だ (笑)。』

ひとまずタイヤを収納して車でレストランに移動し誕生日の夕食を食べる。その後、レストラン前の空き地でもう1度タイヤを出してスケーティングにチャレンジ。なっちとそうちゃんに手を引かれ汗だくになって滑るうちに、だんだんそれらしくなってきた。

『なっち、パパだんだんうまくなってきたでしょ。』
「うん、でも歩いた方が早いじゃん。」
『、、、(汗)。』

確かにこの靴、疲れる割に全然スピードが出ない。所詮レジャー用品で、 実用品としての価値は全く無さそうだ。

ゆっちもなっちもそうちゃんも皆笑っている。何だか無駄な買い物だったようだがこの靴のお陰で10代の頃に戻ったような新鮮な気ががする印象的な誕生日になった。37歳もこんな感じに笑顔で行こう!


日記46. 鎌倉の大仏

 鎌倉の高徳院に大仏を観に行った時のこと。
そうちゃんは目の前に現れた大仏を一目見た瞬間、今来た道を逃げ返った。

『怖い!目を覚ましちゃう!』

そうちゃんは大仏を昼寝をしている怖い生き物にでも思ったようで、大仏に近づきたがらない(昨日見た巨大ゴジラには怖がらなかったのに、、、)。

セミ変体1セミ変体2セミ変体3

せっかくここまで来てこれで帰るのではもったいないので、

『これは大仏っていう昔の人が作った物だから怖くないって!』

と説明すると、なぜか余計に怖がるそうちゃんは涙を流しながら言った。

『カイブツ怖い !』

(「大仏」と「怪物」を聞き間違えたようだ。)


日記45. 100点!

  なっちの小学校で、1番大切なものについて考える道徳の授業があり、 周りの子は「自転車」や「命」とノートに書いていたらしい。
「なっちは何を書いたの?」と尋ねると、

『私は家族って書いた!』 との応え。

「その答100点!」
思わず大声をあげ、なっちを抱きしめる親バカモード全開のまっちであった。

(あの小さかったなっちも11月29日でもう7歳、そしてこのHPも3周年。
時の流れってホントに早いな。)


日記44. 昆虫飼育日記その2(チョウ編)

 おじいちゃんが犬の散歩中に捕まえてくれたという緑色の芋虫を なっち、そうちゃんがうれしそうに持ってきた。

 

『この幼虫、多分アゲハ蝶になるってじいじが言ってたよ。』

数日後、幼虫は茶色に変色し、口から出した糸で、土の上に巣を作り始めた。

 

「あれっ、チョウって木の上でサナギになるんじゃなかったっけ?」

嫌な予感を感じつつ、ネットでこの青虫の正体を調べてみる。

「やっぱり、、、。」
この幼虫はコスズメというの幼虫で、こんな成虫になるらしい。

 

『ドンマイ!おじいちゃん。』


日記43. 昆虫飼育日記その1(セミ編)

  おじいちゃんが犬の散歩中に捕まえてくれたというセミの幼虫を なっち、そうちゃんがうれしそうに持ってきた。

『この幼虫、多分明日の朝セミになるってじいじが言ってたよ。』

翌朝、予想通り幼虫は脱皮をはじめ、子供達は子供部屋でセミの変態を思う存分観賞することができた。

セミ変体1セミ変体2 セミ変体3

『サンキュー!おじいちゃん。』


日記42. 熱帯夜

 ここ数日寝苦しい夜が続いている。
眠れない夜は、同じ寝室で眠るなっちやそうちゃんのふくらはぎをプニプニ触ったりしているうちに気持ちが落ち着いて眠れたりするのだが、今日はそんなことでは眠れそうもない暑さだ。

子供達は隣で気持ち良さそうにスヤスヤと眠っている。 どんなに暑い日ても熟睡する2人を見るうちに、僕の悪戯心に火が点いた。
「大人気ない父親でスマヌ!」と思いつつ、3歳のそうちゃんを持ち上げ、6歳のなっちの上に載せてみる。

クワガタ(=小さなそうちゃん)対カブト虫(=大きななっち)の虫キングバトルのはじまりである。

布団の影からドキドキしながら眺めるが、2人の睡眠は深く、おんぶバッタのように重なり合ったままの何も起こらない。

「つ、つまらなすぎる!」

父親の悪行はエスカレート。 今度はクワガタ(=小さなそうちゃん)の上にカブト虫(=大きななっち)を載せてみる。カブト虫の重さにクワガタが暴れ出し、驚いたカブト虫も暴れ出す。

『もー、★△×ムニャムニャ』

カブト虫は、呪文のような寝言を唱えたかと思うとキック一撃、クワガタを場外(敷布団の外)へ押し出した。 その時である、突然クワガタ(=そうちゃん)が、ニョキッと2本足で立ち上がった。

「ヤバッ!パパの悪行が世に暴かれてしまう!」

慌てて寝たふりをするダメ親まっち。
クワガタ(そうちゃん)はフラフラと布団に移動し、何事もなかったかのように寝てしまい、また寝室に静寂が訪れた。

子供達よ、(父親のこの悪行は、平日寝顔しか見れない君たちへの大きな愛情からの行動ということで)こんな父親を許しておくれ。 こうやって、子供達の寝顔を見ながら家族4人で寝られるのも後少しだけなんだろうなぁ(しみじみ)。


日記41. 携帯電話

 今春から小学校に通い始めたなっちに、(緊急連絡方法として)公衆電話から家に電話をかける方法を教えてやると、パパ、ママの携帯でも電話をかけたり受けたりできるようになった。このことにより、買い物や遊びに行った時、なっちに携帯を持たせることで別行動がとれるようになり、自由度が広がった。

そんなたくましくなったお姉ちゃんに羨望の眼差しを送るのが弟のそうちゃん。
そうちゃんに携帯を使わせるのはまだ早いので、トイザラスでゲキレンジャーのカメラ付携帯のおもちゃを買ってあげた。
うれしそうに携帯を持ち歩くそうちゃんであったが、しきりに携帯を充電してほしいと言うようになった。

『パパとママの携帯は充電しないとダメな電池が入ってるんだけど、そうちゃんのは充電しなくても大丈夫な電池が入ってるから、充電しなくても平気なんだよ。』

と教えても、しきりに充電してほしいとせがむそうちゃん。
ある日、ママからの電話を携帯で受けるなっち姉ちゃんを羨ましそうにじっと見つめるそうちゃんを見て気が付き心の中で叫んだ。

『そうか、そうちゃん、この携帯本物だと思ってるんだ!』


(『誰からも電話がかかってこないのは、充電をしないせいじゃなくて、ゲキレンジャー携帯が、おもちゃだからなんだよ。』と言うに言えないまっちであった。)

携帯そうちゃん1 携帯そうちゃん2


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