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■ ファミリーキャンプ奮闘記(第2部: 2008年〜2011年)

[(第1部:2004年〜2007年編)はコチラから]


11. 淡路島キャンプ旅行(2008.8.12〜14)
 今年で5年連続となる盆休みの帰省を利用したキャンプ旅行、今回は淡路島に行ってみることにした。
(自転車帰省の疲れを引き摺りつつ)早朝三重の実家を出発。神戸から明石大橋で淡路島に渡り、震災記念公園、花さじき(お花畑)、淡路ワールドパーク(遊園地)を観光。 花さじきの芝生の中に取り付けられたスプリンクラーから飛び散る水しぶきの中を裸足で駆け回りズブ濡れになる子供達は、淡路ワールドパークのどのアトラクションよりも楽しそうだったのが印象的だった。
その晩は淡路島最南端近くの慶野松原キャンプ場の海岸でキャンプ。 ゆっちはキャンプ場近くのうずしお温泉(ゆとりっく)の肌がヌルヌルするお湯を大絶賛。満点の星空の中をテントに戻り眠りについた。

明石海峡 渦の道 渦の道2

翌日はテントを張ったまま大鳴門橋で徳島に渡る。まだほとんど人のいない朝の大鳴門橋架橋記念館で、大鳴門橋サイクリングゲームや鳴門海峡魚釣りゲームを思う存分やって時間を潰し、干潮に合わせて渦の道から眼下にうず潮を観光。帰路の土産売場で「8月12〜15日 徳島阿波踊り」の看板を発見。

『あれっ、これって今日じゃない?』

せっかくなので本場の阿波踊りを見て踊ろうとアスティ徳島に行き阿波踊りのレッスンを受ける(ゆっちは東京から来たと言ったら女踊りの着付けまでしてもらい大満足のようだった)。
夜まで徳島にいて「にわか連」として踊りたかったが、海で泳ぎたがる子供達の熱意に負けキャンプ場に戻り、テント脇に広がる慶野松原海水浴場で4人で泳ぐ。海に沈む夕日に照らされつつ、綺麗な水、奇麗な砂の人影まばらなビーチで贅沢なひとときを楽しんだ。

徳島阿波踊り1 徳島阿波踊り2 慶野松原海水浴場

3日目はパルシェ香りの館で石鹸作り体験をし、たこせんべい工場で約30種類のせんべいを味見しながら土産を選び本州に戻る。
車内ラジオの甲子園中継で、今日の第4試合に横浜高校対仙台育英戦があると知り急遽西宮駅に車を停めて電車で甲子園に向かう。なっちとそうちゃんに野球のルールを教えつつ気持ちのぶつかり合う好ゲームを観戦、逆転勝利の喜びに浸りつつ帰宅した。何だかとても夏らしいキャンプ旅行になった。

慶野松原キャンプ場 石鹸作り体験 甲子園


12. 自宅キャンプ(2009.9.21〜22)
(1) 琵琶湖キャンプのはずが、、、
 今年も帰省ついでにキャンプ旅行に行こうと、8月12日の早朝、滋賀・京都方面を目指し三重の実家を出発!

信楽陶芸の森1 信楽陶芸の森2

「信楽陶芸の森」で陶芸(信楽焼)を体験し、次の目的地比叡山を目指し西大津バイパスを走っていると車に異変。エンジンが空回りをはじめたかと思うと次第にスピードが落ち、レッドゾーンまで回しても止まりそうなスピードしか出なくなる。
何とかバイパスを降り、丁度目に入ったトヨタディーラーに停車、しかし店は休み。他のディーラーや修理工場に電話を掛けまくるが、どこも盆休みで連絡が取れない。近くにトヨタレンタカーに相談すると、親切な店員さんが馴染みの修理工場の担当者を私用電話で呼び出してくれ、セレナをレッカーで修理工場に運ぶことができた。

さて、これからどうしよう。 何もせずに帰るのは寂しいので、レンタカーを借り琵琶湖の荻の浜水泳場で泳ぎ、バイキングレストラン北近江で夕食、天然温泉北近江の湯で汗を流し、実家を経由し翌日東京でレンタカーを返却、キャンプをできずに09年の盆休みが終わった。
セレナレッカー移動 徳島阿波踊り2 荻の浜水泳場

(2)自宅キャンプ
 車の修理(CVT交換、修理代32万)が完了し、車とキャンプ用品が手元に戻ってきたのは9月中旬、 シルバーウイークにキャンプに行きたいと言いだす子供達の意見に耳を傾け、東京近郊のキャンプ場を探すが連休中はどこも予約でいっぱい。『今年はキャンプあきらめよう』と言うまっちの言葉に ガクリと肩を落とす子供達。

『しょうがないから駐車場にテント張ってキャンプする?』

(車修理の臨時出費に財布の紐が締まり気味だったこともあり)こんな提案をすると、子供達は想定外なことに目をキラキラ輝かせて大喜び。 こうして駐車場でキャンプをすることとなった。

観光や移動がない代わりに時間はたっぷりとあるので、いつもは大人がやってしまうキャンプ道具の運び出しやテント設営に子供を参加させる。自分達で建てたテントに寝室の布団を運び込む子供達は満足気な表情をしていた。

テント設営の次は夕食とその準備。炭を使ったバーベキューは煙や匂いが苦情の元になるのでカセットコンロを準備し、自転車3台で近所のスーパーに買い出しに行く。 今回のキャンプの出費は食材のみのため、ちょっと贅沢なステーキ等を買う。皿や調味料、果物やお酒も必要に応じて家から自由に持ち出せ、旨い飯がお手軽に食べられた(意外にも子供達はステーキより安い合成肉を柔らかくておいしいと好んで食べていた)。

家キャンプ1 自宅裏山 支度キャンプ2

食後、寝るにはまだ早いので、キャンプ気分を盛り上げようと懐中電灯を持って自宅裏山を探索。

『この北海道の山奥には熊が出るかもしれなから注意しようね。』
『あれ、こんな山奥に公園があるよ。』

と(白々しくも)遠くにキャンプに来たかのような発言を繰り返す。
「いつもの公園でしょ。」とツッコミを入れる子供達に想像力の必要性を説き、

『この近くに露天風呂があるから、行ってみようか?』

と自宅に戻り、風呂の窓を開け、電気を消し温泉の素をたっぷりと入れて入浴。

『やっぱり北海道の温泉は違うねぇ(笑)』

テントの中で 「車の音が結構聞こえるね」 と言うなっちに、

『こんな北海道の山奥に車が来る訳ないよ。木々のざわめきの音じゃない?』

と、あくまでココは北海道だと言い張る、想像力で作るキャンプの夜は更けていった(ちょっと寒いと家に戻ったゆっち(妻)は朝までテントに戻ってこなかった(笑))。

快適さや手軽さは2倍、手間や疲労は半分のこんなキャンプもたまにはいいもんだ。



13. 山口〜広島キャンプ旅行(2010.8.20〜22)

 昨年の夏のキャンプ旅行は、キャンプ場へ向かう途中に車が故障してしまい不完全燃焼に終わったので、今年は遠くとも極上のキャンプ場に行こうと調査を開始。本州で最も綺麗な海水浴場に隣接したキャンプ場をネットで検索すると、山口県の角島大浜キャンプ場がヒット、丁度行きたかった広島観光と組み合わせれば楽しい旅行になりそうだとプランを練っていざ出発!

〔1日目〕
 三重県の実家を早朝3時半に出発、高速の早朝割引でひたすら西へ。山口県の美祢インターで中国道を下り田舎の山道を1時間程走ると、まるで南国旅行パンフレットのようなエメラルドグリーンのビーチが目の前に広がった。

『これはすごい!遠くまで来た甲斐があったよ!!』

車内に4人の歓声が響き渡る中、車のCMに度々使われる角島大橋を渡り、角島大浜キャンプ場に到着。

セレナレッカー移動徳島阿波踊り2荻の浜水泳場

特産品である穴子とイカの天婦羅や海鮮丼で腹ごしらえをした後、映画「4日間の奇跡」のロケのために建てられた海に面した教会の近くにテントを設営し、小さな貝殻で構成された白くサラサラの砂浜、透明度の高い海で海水浴。家族がシュノーケリングを楽しむ中、まっちは死体のようにゆらゆらと海上を漂流、前日までの仕事で溜まった疲れを癒していた。

その晩は、西長戸リゾートホテルの夕日の見える露天風呂(綺麗でオススメ)に入り、8時過ぎにテントで波の音を聞きながら眠りにつく。
「もう朝か?」と目を覚ましたのは深夜1時。丁度同じタイミングで目を覚ましたゆっちと角島灯台の光が定期的に届く南国チックな夜のキャンプ場を1時間程散歩。テントに戻るとなっちも目を覚ましていたので、満点の星空を見ながらおしゃべり。最高の大自然の中での夜は過ぎていった。
セレナレッカー移動徳島阿波踊り2荻の浜水泳場

〔2日目〕
 翌朝、眩しい朝日に目を覚ますと(早起きするつもりが)もう7時半。4人で手分けして45分で撤収作業を済ませキャンプ場を出発。
石灰岩が点在する「秋吉台」の大草原と、その地下に広がる圧倒的スケールの鍾乳洞「秋芳洞」を観光。秋芳洞の散策コースは17℃と涼しく快適だが1キロ以上と距離が長い。肩車をして欲しいと何度もねだる幼稚園児のようなそうちゃんに、『もう小学生なんだから肩車はこれで最後だよ!』と最後の肩車を約束し洞内を観光、百枚皿と千畳敷はやはりすごかった。
セレナレッカー移動徳島阿波踊り2荻の浜水泳場

午後は広島に移動し、世界遺産の「宮島厳島神社」を参詣、子供達は猛烈な暑さに神社や鳥居まで歩きたがらなかったが、土産用軍資金を多めに渡すとそれまでの態度が一転、イキイキと土産物屋を走り周る。なっちはおみくじキーホルダーとカキ氷、そうちゃんはもみじ饅頭ラムネとカキ氷を買い満足そうだった。
最後に4人で焼き立てのもみじ饅頭を食べる。もみじ饅頭を与えた鹿に追い回され逃げ回るそうちゃんの姿が印象的だった。
セレナレッカー移動徳島阿波踊り2荻の浜水泳場
家キャンプ1自宅裏山支度キャンプ2

広島には泊まりたいキャンプ場が無く、平和記念公園に隣接するビジネスホテル「サンルート広島」にチェックイン。近くの広島風お好み焼屋「くろべえ」で夕飯の後、まっち+そうちゃん組、ゆっち+なっち組に別れて就寝。

家キャンプ1自宅裏山支度キャンプ2


〔3日目〕
 旅行最終日は原爆ドームの見渡せるホテル最上階レストランで朝食バイキングを食べ、「原爆ドーム」・「平和記念公園」を見学。原爆の酷さが漂う広島観光は楽しいばかりではなかったが、戦争の恐ろしさや愚かさを子供達と語り合えたのが良かった。

旅の最後は呉に移動し、年末の宇宙戦艦ヤマト実写版公開で人気の出そうな「大和ミュージアム」を観光。
史上最大の巨大戦艦を情報を漏洩させずに短期間創り上げた工夫の数々の展示や、(設計・検図・承認者のサインや図番が書かれた生々しい)大和の設計図面や、設計者が参照した設計便覧等の貴重な資料が見れ、これまで考えたこともなかった「作る」という立場から大和を見れたのが新鮮だった。スタンプラリーや船の不思議を体験できるゲームコーナー等子供が楽しめる展示も多く、飽きやすい子供に急かされず、思う存分大和の世界に浸れた。

家キャンプ1自宅裏山支度キャンプ2

あとは自宅に向かいひたすら東に走るだけ。長時間運転は辛かったが、例年以上に盛り沢山の印象に残る楽しい旅となった。

今回のキャンプ旅行では、大自然の中ではキャンプ、都市ではホテルが良さそうだと、素泊まり4000円/1人のビジネスホテルを初めて使用してみた。周りの環境に合った宿泊方法を選ぶのは、疲れを溜めずに楽しいキャンプ旅行をするのに有効であった。



14. 自宅駐車場ホルモンキャンプ(2010年9月19日)

 今年で5回を数える日本各地のB級グルメを集めた食の祭典「B1グランプリ」が学生時代を過ごした町「厚木」で開催されるそうだ。
B1グランプリはここ数年で大注目されるようになった全国区イベントで、今回の厚木が関東での初開催となる。こんなに手軽にB1グランプリに参加できるチャンスはなかなか無さそうだと高校同期のテルファミリーを誘いいざ出発。

混雑は覚悟の上だったが、臨時特急が到着する本厚木駅のホームから第1会場のイトーヨーカドー駐車場まで人で溢れているような状態。会場入場後すぐに(これだけは食べようと決めていた)2008年久留米GPで優勝して一躍有名になった厚木シロコロホルモンの長い行列に並ぶ。あまりの混雑に投票の対象外となる殿堂入り料理3点(厚木シロコロホルモン・富士宮やきそば・横手やきそば)のみ15分繰り上げて販売が開始されるがシロコロホルモンを手にしたのは1時間半後、行列嫌いな自分はそれだけでもうげっそり。

シロコロホルモンはさすがに旨く子供達にも大好評、購入した3皿はあっという間に無くなり自分にはあまり当たらなかった(涙)。
皆で手分けして他の料理にも列んだため、これ以上は列ばずとも、せんべい汁(八戸)、坦々やきそば(湯河原)、浜焼き鯖バラちらし寿司(福井県 小浜市)、登米油麩丼(宮城県 登米市)、大村あま辛まっ黒カレー(長崎県 大村市)が食べられた。どれも各地域の知恵と工夫、思案の跡が感じられ、そこら辺の屋台とは桁違いに旨kった。混雑さえなければとても良いイベントだと思った。
ゆっちはフジテレビ軽部アナの後でめざましTVデビュー、投票所で別会場の食べてもいない料理に箸を投票するそうちゃんには笑わせてもらった。

B1グランプリ1B1グランプリ2B1グランプリ3

シロコロホルモンへの未練があり、帰りに近所のスーパーに寄り白モツを大量に購入、夕食は焼肉と決める。

『どうせならB1グランプリみたいに外で焼いて食べよう!ついでにテントも建てちゃえ!』

と、昨年に続き今年も自宅駐車場キャンプを決行。
普通のキャンプではテントを建てるまでに、「自宅での事前準備」「車への積み込み」「キャンプ場での設営」の3ステップが必要だが、自宅キャンプは押入から取り出したテントをそのまま外に持ち出して設営できるので1ステップで済む。天気は良く(万一雨が降ってもすぐに自宅に逃げ込めるので)畳むのが面倒なフライシートは省略、風も無いので杭やロープでの固定も省略、あっという間に設営完了、本当にお手軽だ。

冷蔵庫の冷え冷えのビールを持ち出して乾杯し、炊き立てのご飯にホルモンやイカ、コストコのお肉を乗せて腹一杯食べる。「余は満足じゃぁー」とテント内のフカフカの布団に倒れ込むと、行列疲れもありそのまま沈没。子供達は昨年のような夜の探検を期待していたようだが朝まで熟睡。

自宅ホルモンキャンプ1自宅ホルモンキャンプ2自宅ホルモンキャンプ3

肉が余ったので翌朝もバーベキュー、朝食後テントを片付ける前にほんの少しだけのつもりで布団に倒れると、(まっちのみ)昼までまたもや沈没。秋はどうしてこんなに気持ち良く眠れるんだろう。
昼食のカレーを運んで来てくれたゆっちに起こされ、そのまま外で昼食。 いつものカレーだが外で食べると何だか旨い。

はるばるキャンプ場まで行くと、「せっかくココまで来たんだから、、、」 とセコイ気持ちに捕われてしまい、ついつい色々な予定を詰め込んでしまう。全くのんびりできずに週明けに疲れが残ってしまうのがいつものパターンだが、疲れ気味で週末を迎えることの多い自分にとって、自宅寝室以上にぐっすりと睡眠が取れるこの自宅キャンプは、実は最も贅沢なキャンプなのかもしれない。


[(第3部:2011年〜2013年編)を続けて読む]